OBOG | ファッション専門学校の東京服飾専門学校 - Part 30

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有限会社ichi 宮之原也寸寛さん

7月8日、有限会社ichi銀座店にお勤めの宮之原也寸寛さまがご来校されました。元薩摩切子の職人でもあり、当校の卒業生でもある先輩の興味深いお話に、学生はみな興味津々で聞き入っていました!

 

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現在のお仕事内容を詳しく教えて下さい!

「主にレザー製品ですが、他にもリング等のシルバー製品の注文〜納品までを担当しています。ichiは大半がオーダー制。まずお客様の要望をお聞きして、イラストを描いて作っていきます。特に結婚指輪は、お客様にとって一生に一度の大切なものなので、2〜3時間話し合うこともありますね。これまでに一度だけ、『想像していたのと違った』って言われてしまったことがありました。僕もショックだったけど、完成を心待ちにして下さっていたお客様の期待に応えられなかったのは悔しかったですね……オーダー通りのものを作るのはとても難しいことですが、同じ位面白さも感じています」

 

宮之原さんが服飾業界に就職したいと思ったのはいつ頃ですか? そのきっかけはなんですか?

「僕はこの学校に入るまで、鹿児島県にある薩摩切子の工房で働いていたんです。そこで、制服を作ることになって……制服といってもTシャツ1枚だったのですが、そこで服を作る楽しさに目覚めたんです。僕が本当にやりたいのは服を作ることなんだなって気づきました」

 

学生の頃にやっておいた方がいいことはなんですか?

「CADですね。実は今、横浜店の制服を製作しているんです。僕が服飾の学校のパタンナー科を出ているっていうことで、社長が任せて下さったんです。でも、Tシャツを1枚渡されて「この裾をこれくらい長くして、ここはもう少しゆとりをもたせて……」って言われたんですけど、どうやったらいいのか分からなくて……僕はCADや、パソコンを使うのがあまり得意では無かったんですが、学生時代には、苦手なことこそしっかりやっておくべきだなと感じましたね」

 

学生時代の思い出はなんですか?

「リーダーをやったということもあり、卒業制作ファッションショーが一番思い出に残っています。すごく忙しくて大変だったけど、全部自分たちで作るっていう喜びは大きかったですね。今でも全部鮮明に思い出せるんです。実は昨年もショーを観に行ったんです。卒業しても、気になってしまうんですよね(笑)」

 

宮之原さんは学生時代”おしゃれ学生”に選ばれていますよね! 普段のファッションのこだわりポイントはなんですか?

「仕事では、作業をするので服が結構汚れてしまうんですけど、“汚れても良い服”っていうのは僕の中では存在しないので、汚れるって分かっていても、いい服を着て仕事しています。お客さんの前に出る仕事で、どうでもいい服って着られないですよね。そこだけはこだわっています」

 

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tfacのいいところはどんなところだと思いますか?

「仲が良く、一体感があるところだと思います。そんな学校で生活したからこそ、コミュニケーション能力が身についたんだと思いますね」

 

休日の過ごし方を教えて下さい!

「休みの日も、どこか外に出るようにしています。店のディスプレイを担当しているので、他のお店を見て勉強しています。季節が違うと内装ががらっと変わったりするので、こまめにチェックしていますね」

 

趣味はどんなことですか?

「僕は仕事が趣味なんです! 仕事をして、息抜きに趣味を楽しむって人も多いと思いますけど、僕は好きなことを仕事にしたかったんです。友達には、好きなことを仕事にできていいなってよく言われます」

 

講演会終了後に、本日の感想をお伺いしました。

「ここに来るまでは、少し不安だったんですけど、皆結構真剣に聞いてくれていましたね。僕の話が、少しでも皆のためになってくれたら嬉しいです」

 

服飾業界への就職を目指す学生へメッセージをお願いします。

「好きなことはとことん追求する! そして、とにかく断らない! 出来るか出来ないかはさておき、なんでもやってみることが大事だと思います。もし、出来なかったら誰かに助けを求めたっていいんです。簡単に無理って言わないようにして下さい。色んなことをやっていれば、チャンスが巡ってくることもありますからね!」

 

株式会社クリエイティブ・ギルド 戸井田美咲さん

 

7月1日、当校の卒業生で現在は株式会社クリエイティブ・ギルドにお勤めの戸井田美咲さんがご来校されました。2、3年生のアパレル技能科、アパレル造形科を対象にした「進路指導ガイダンス」のゲストとして、衣装制作の仕事についてお話していただきました。(以下、敬称略)

 
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学生の頃はどんな研修に行っていましたか?

「ギルドの研修の他にも女性アイドルグループや声優さんの舞台衣装制作の研修にも行きました。舞台衣装の他に、一点ものの洋服を作っている会社に研修に行ったんですが、舞台衣装製作はスピードや、早着替えのしやすさを求められているのに対して、そこでは長く着れる服作りというのを追求していたので、全く違うことが勉強できたのでとても良い経験になりました」

 

たくさんの研修に行かれたんですね。その中でもクリエイティブ・ギルドさんに決めた理由はなんだったんですか?

「ギルドの研修に初めて行った時に、衣装制作が終わった後、舞台を観せて頂いたんです。そこで自分が携わった衣装が実際に舞台で使われているのを観て、やっぱり舞台っていいなって感動してギルドに入りたいと思うようになりました」

 

そもそも舞台衣装に興味を持ったのはいつ頃ですか?

「舞台衣装に興味を持ったのは高校生になる頃で、高校も家政に力を入れているところを選んだんです。でも、それよりもずっと前から、物作りは好きで人形の服や小物を作っていました。もともとコンサートによく行っていたので、そこから舞台衣装に興味を持ち始めて……この学校に入ろうと思ったのも、舞台衣装の研修がたくさんあったからなんです」

 

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今はどんなお仕事をされているんですか?

「アーティストさん、タレントさんの衣装制作のお手伝いをしています。直近ではアイドルのツアーがあるので、これから忙しくなりますね。学生の頃に思っていたよりもハードなので、体調管理はしっかりしないといけないですね」

 

お仕事をする上で、心がけていること、気をつけていることはありますか?

「この仕事はスピードが命だと思うんです。締め切りに間に合わなかったら、その衣装を着る方が舞台に出られない訳ですから。いつもどうしたら効率がいいかっていうのを考えながら作業するようにしています」

 

学生の頃にやっておいた方が良いことはなんですか?

「とにかく、研修にたくさん行くことですね。選べる幅を広げておくことは、就活でも有利になります。研修先では自分から積極的に行動することが大事です。分からないことはどんどん質問してください。そうすると、この子はやる気があるんだなって思われるので。どんどん自分を売り込んで下さい!」

 

学生の皆さんにメッセージをお願いします!

「今やれることを全力でやる。チャンスをもらったら、最後までやりきる。自分がやりたいのなら、とことん突き詰めるべきだと思いますね」

株式会社ファイブフォックス 船曳典久様 矢部愛美様

7月8日、株式会社ファイブフォックスの経営管理本部 人事部採用課長の船曳典久様、当校卒業生で現在はイムズグループ ボナ・ジョルナータ チーフデザイナーを務める矢部愛美様がご来校されました。2、3年生のアパレルデザイン科、工業パタンナー科、テクニカル科を対象にした「進路指導ガイダンス」のゲストとして、デザイナーの仕事についてお話していただきました。(以下、敬称略)

 

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Q.具体的な仕事内容を教えて下さい。

矢部「ブランドデザイナーと打ち合わせし、デザイン画を決定します。パタンナーへ依頼し、サンプルが完成するとモデルが着用しチェックを行います。……と、ここまでがみなさんがよくイメージするデザイナーの仕事ですが、実はこれ以外の業務がたくさんあります。あらゆる書類の作成や商品に関する資料の準備など、事務的な作業や他部署との連携が多いです」

 

Q.仕事のやりがいを感じるのはどんなときですか?

矢部「デザイン画提出の締め切りまでに余裕がないことが多く、時間に迫られ苦しむこともあります。その分、デザインがパッとひらめいた瞬間は本当に気持ちが良い! 自分が手掛けた商品が売れ筋になると素直にうれしいですし、苦労したことが吹き飛びますね」

 

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Q.会社では、どのような人材を求めていますか?

船曳「人に喜びを与えることが好きで、笑顔やあいさつを大事に出来る人です。社内でよく言われている言葉が、『洋服を通じて、人に夢や感動を与えたい』。これを実現するためには、いろんな方面に自分の意志や思いを伝える必要があるので、その場面で実践できるといいですね」

 

終了後にもお時間をいただき、お仕事以外の質問にもお答えいただきました!

 

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Q.お休みの日は何をされていますか? また、ストレス解消法などを教えて下さい。

船曳「休みのたびに、近所を10kmほど走っています。走りながら、仕事などについていろいろ考え事をしていますね。不思議と気持ちが前向きになるんです」

矢部「私はまったく逆で、仕事のことは一切持ち込まないですね。友達とごはんを食べに行ってあれこれ話したり、大好きなアーティストのライブに行ってストレス解消をしています」

 

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Q.就職活動に励む学生にエールをお願いします。

船曳「選考の前にぜひ、『なぜ自分がこの会社を受けたいのか?』ということをしっかり考えてみてください。自分の考えをまとめて書類や面接に挑むと、内定=縁を引き寄せることができるはずです!」

矢部「自分がやりたい仕事、入りたい会社を妥協しないでください! 周りがどんどん内定をもらい、焦る学生もいると思います。『ここでいいや』と思うのではなく、最後まであきらめず納得のいく会社を探してみて下さいね」

 

たくさんの貴重なお話、ありがとうございました!

(株)上野商会 竹下様/佐藤さん/室井さん

6月7日、上野商会 管理本部管理部人事課 課長 竹下昌克様と、本校の卒業生で現在はAVIREX渋谷店に勤務する室井さんと、RAWLIFE銀座店に勤務する佐藤さんがご来校されました。

竹下様がなんと! インタビュアーとして、卒業生の二人に色んな質問をしてくださいました!

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竹下「就活で一番の難関といえばやっぱり“面接”だと思いますが、練習や事前の準備はしましたか?」

室井「いきなり本番は怖かったので、放課後に就職の先生を捕まえて練習しました」

佐藤「私は他社も受けていたので面接は何回かやっていました。自分の言いたいことを、文章まるまる暗記していくと、緊張した時に頭が真っ白になってしまうので、ポイントだけを頭に入れておいて、それを臨機応変に喋る方がいいと思います」

 

竹下「他のアパレル企業の人事さんとお話することがありますが、ほとんどの企業がエントリーシートに写真をつけさせるんですよ。当社で見るポイントとしては、自社ブランドを着た時にどれくらい似合うか、ハマるかどうか。お客さんのお手本になれるような人なのかっていうところですね。ここでの写真がすごく良ければ、面接官はすごく期待するので、気合いを入れて欲しいですね。東京服飾専門学校さんは、学校でプロのカメラマンさんに写真を撮ってもらえるんですよね。だから、他の学校に比べると、写真の背景も含めて見栄えが段違い。他の学校さんはそこまでしてくれないので、就職のサポートが凄いと思いますね。だからといって学校任せにするのでは駄目ですよ。自発的な行動が必要です」

 

この他にも、就職活動について様々なアドバイスを頂きました。

 

 ☆おまけのコーナー☆

説明会の後、今日の感想をお聞きしました!

 

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学生の反応など、雰囲気はいかがだったでしょうか?

竹下「就職活動をやっていかなきゃいけないんだぞってことをヒシヒシと感じて頂いたのではないでしょうか。今回は卒業生2人に経験を語ってもらったということもあり、積極的な傾聴をしてくれた印象です。以前お伺いした時も感じたので、tfac学生の特長なんだと思います」

 

学生時代にやっておいたほうが良いことは?

「ずばり、自分が働きたい企業の店舗でアルバイトをすること。買いに行くだけではわからない部分が就職する前から見ることができるのは、アパレル業界の良いところですね。自分自身が一番行きたい企業の店舗で働くのが理想ですが、募集していなければアパレル店員という枠組みで探してみるのもひとつの手段だと思います。その流れを若いうちから学んでみてはいかがでしょうか」

 

就職活動に励む学生たちにメッセージをお願いします。

「就活は結局のところ、“縁”と“運”。この二つをどれだけ勝ち取れるかということですが、一生懸命頑張ることだと思います。必死にやれば、おのずと結果はついてきますよ!」

 

卒業生のお二人に、サイトだけでは分からないお店のことや、休日のことなどを聞いてみました。

 

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接客の仕事をやっていてよかったと思うことはなんですか?

室井「自分が薦めた洋服を買ってもらうっていうのが接客のやりがいだと思うし、やっていてよかったなって思いますね」

佐藤「新規のお客様を接客して、その方が2回目に来て下さった時は嬉しいですね。一度お褒めの電話を頂いたことがあるんです。最初クレームかなってドキドキしたんですけど『接客がすごく良かった。今度買いに行きます』っていう電話で。その時は買っていかれなかったんですけど、後日行きますってわざわざ連絡してくださって…凄く嬉しかったですね」

 

学校生活の思い出はなんですか?

室井「濃く残っているのはやっぱりショーですね。私たちはリーダーだったので特に。ショーでは本当にたくさんの人と関わることができて、よい経験になりました」

 

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今の目標は?

佐藤「まずは売り上げ1番になりたいです。そして副店長になって、バイヤーになって…着実にステップを踏んで、上を目指していきたいです」

室井「最終的には、世の中に服を広めていけるような広告関係の仕事をやりたいです」

 

ファッション業界を目指す皆さんへメッセージをお願いします!

室井「ファッション業界にはたくさん職種がありますが、何になりたいんだとしても、接客無くして他の仕事はできないと思います。現場で仕事して経験を積むっていうのが一番大切だと思うので」

佐藤「洋服っていうのは皆さん毎日着るものなので、自分が気に入ったものを着たいじゃないですか。だから、テイストとか色んなお店を見て、自分が好きだなって思ったら、まず販売員からスタートして、夢を叶えていって欲しいなって思いますね」

スタイリスト 持田洋輔さん/株式会社クリエイティブ・ギルド 前田早紀子さん

 

6月5日、当校の卒業生でスタイリストの持田洋輔さんと、株式会社クリエイティブ・ギルドの前田早紀子さんが、体験入学のゲストとしてご来校されました。

 

 

 

色々な雑誌を手がけていますが、どんなスタイリングを難しいと感じますか?

持田「『Street jack』(KKベストセラーズ)という雑誌で“低身長の男子をいかに高身長に見せるか”という企画をやったんですが、ストライプのパンツで縦長に見せるようにしたりとか…更にトレンドアイテムを取り入れてみたりと…考えるのは大変でしたね。

 

服だけでなく、モノを集めることも?

持田「はい。例えば『Fine Boys』(日之出出版)では“黒い靴特集”を担当した時はだいたい100足くらいは借りましたね。実際に使うのはひとつのカテゴリーで8点くらいなんですけど、だいたいその倍くらいは集めました。この時は集めるのだけで1週間くらいかかりましたね。自分でブランドをリサーチして、歩いて回りました」

 

「美的」(小学館)でも、ご担当されてますよね?

持田「はい。某アイドルグループの連載ページを担当させて頂いています。毎月タレントさんが志している“美容”をテーマに、それに合わせてスタイリングしていくという企画です。例えば“洗顔”というテーマでやったことも。その時は清潔感をイメージしたさわやかなサマーニットを借りましたね。次は“睡眠”がテーマなので、今丁度そのパジャマをリサーチしているところです」

 

 

 

同じアーティストさんのステージの場合、前回と同じ衣装を使うことはあるのですか?

前田「前回のステージで使った衣装の上に、どんどん装飾を重ねて、リメイクしたりすることはあります。でも、どの衣装をまた使うことになるのか、というのは衣装の打ち合わせの段階で、本人たちが着てみてからはじめて決めることなんですね。だから、最初からリメイクすることを前提に作っているわけではないんですよ」

 

衣装制作の魅力はなんですか?

前田「作った衣装を実際にご本人たちが着て、コンサートを見たファンの皆さんが『この衣装カワイイ!』と言って下さるのがすごく嬉しいですね。『この衣装のここが素敵!』って言ってもらえると、そんなところまで見てくれているんだ…やってよかったなぁって思います。その飾り私がやったんだよ〜って心のなかで思ってます」

 

 

最後に、ファッション業界を目指す学生たちにメッセージを頂きました!

 

持田「今、厳しいと言われているファッション業界ですが、“やりたい”という気持ちがあるなら、是非挑戦して欲しいですね。自分は、元々違う職に就いていたんですが、やっぱりファッションの仕事がしたくて23歳のときにこの学校に入りました。確かにアシスタント時代は、師匠も厳しい人だったし、好きな服に苦しめられるような辛いこともありました…でも、今振り返ってみると、それはいい思い出になったと思うし、とても勉強になりました。やらないで後悔するよりも、やって後悔した方が絶対にいいと思うので、この業界を目指している皆さんには頑張って欲しいなと思いますね」

 

前田「衣装制作の世界は非常に厳しいんですけど、学生時代に研修に行って、実際に衣装に触れてみたり、その現場が自分に合うのを確認してみてほしいなと思います。やってみたいっていう強い気持ちがあれば、誰にでも出来るチャンスはある仕事だと思います。自分は、学生時代あまりできる方ではなかったんですけど、とにかくやりたいっていう強い気持ちだけで、研修に行かせていただいて、会社に入れていただいたので・・まずは、自分のやる気、気持ちが一番大事だと思います。皆さん頑張って下さい!」

 

 

〈Guest profile〉

 

■フリースタイリスト

持田 洋輔(もちだ ようすけ)さん

2011年3月、本校のスタイリスト科を卒業し、Men’s Jokerやアーティスト、ブランドのカタログなど多くのスタイリングを手がけるスタイリスト田村和之に師事。2015年2月に独立し、現在はSTREET JACKを中心に美的の連載ページ、イベント、WEB関連のスタイリングを担当するなどご活躍され、また本校スタイリスト科1年生の「スタイリング」授業もご担当。

 

 

■株式会社クリエイティブ・ギルド

衣装製作所属

前田 早紀子(まえだ さきこ)さん

2015年3月にテクニカル科を卒業後

学生時代の研修を経て念願の株式会社クリエイティブ・ギルドに入社。

現在は一流芸能人の舞台からアイドルグループのコンサート衣装、人気テレビ番組に出演するタレント衣装に至るまで、幅広くエンターテインメント全般の衣装製作および衣装装飾を手がけている会社で従事する。

スタイリスト 高野夏季さん/株式会社クリエイティブ・ギルド 卯木のぞみ さん

5月7日、当校の卒業生でスタイリストの高野夏季さんと、株式会社クリエイティブ・ギルドの卯木のぞみさんが、体験入学のゲストとしてご来校されました。

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Q:高野さんのこれまで担当したお仕事の内容を詳しく教えて下さい!

「『Cyan』では、ムック本の表紙を担当したんですが、今は色をテーマにした連載ページも担当しています。

『SPUR』では、ブランド側からバッグを紹介したいからカワイイページを作ってほしいという依頼を受けてお仕事したことがありましたね。

独立した直後は、なかなかファッションページを担当させて頂けなかったのでずっと物取りをやっていましたが、ネイルを紹介したりするような上半身だけのページをやっていくうちに、少しずつ全身のページのお仕事をもらって…今に至るという感じでしょうか?

『PEACH JOHN』のカタログでは、雑誌に載った私の名前を見て下さったカメラマンさんが紹介してくださったりして。嬉しかったですね」

 

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Q:女性のスタイリングが多いですね。男性を担当することもあるんですか?

某俳優さんのスタイリングもやらせて頂いたことがあります。映画の製作発表にも行きましたね」

 

Q:学校で勉強して一番役立っていることはなんですか?

「私はスタイリスト科卒業なんですけどミシンの授業もあるので「このモデルさんにはもうちょっと丈が短い方が合うかな」とか「もうちょっと細身にした方がいいかな」っていう時にささっとお直しできたりするのも、学校で学んだからなので勉強してよかったと思います。」

 

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Q:お仕事現場の様子を教えて下さい!

「衣装に装飾するときに、アトリエ内には生地やスパンコールなど、備品はたくさんあるので場所が分からなくならないように管理するのも仕事のひとつなんです。コンサート会場等の現場に持って行って作業するときに大きいミシン箱も必要なので用意してあるんですよ」

 

Q:ステージでの衣装制作は忙しそうですね?

「そうですね。直しがあるときはコンサート会場内で、本番10分前まで縫っていることもありますよ」

 

Q:やりがいを感じるのはどんな時ですか?

衣装が出来上がった時に「この装飾いいね」と言ってもらった時には、とてもやりがいを感じます! あと、ファンの方々が「○○の衣装よかった」とか「かっこよかった」と言って下さるのを聞いたときも嬉しいですね

 

 

最後にお二人からファッション業界を目指す学生たちにメッセージを頂きました。

 

高野「私はファッションに携わる環境もなく育ったんですけれども、ただやってみたい、やりたいっていう気持ちだけでここまで来ました。気持ちとやる気さえあればできる仕事なので、皆さんも頑張って下さい!」

 

卯木「私も全くファッションの知識はなかったんですけど、学校で3年間で学んで、そしてとにかく衣装をやりたいっていう気持ちだけで頑張ってここまできました。強い気持ちさえあればできる仕事なので、皆さんにも頑張ってもらいたいですね」

 

 

〈Guest profile〉

スタイリスト 高野 夏季(たかの なつき)さん

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2008年にスタイリスト科を 卒業。

スタイリスト 斉藤くみさんに師事した後、2014年5月に念願のフリ—スタイリストとして独立。アシスタント時代には、数多くの女優さん&俳優さんほか、有名人のスタイリングに携わる。現在はファッション誌「JJ」「InRed」などをはじめルミネ池袋のヴィジュアル広告や「JUN」の WEBサイトや女優さん、俳優さんのスタイリングなど幅広く活動している。

 

■株式会社クリエイティブ・ギルド

衣装製作

卯木 のぞみ(うのき のぞみ)さん

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2015年3月にテクニカル科を卒業後

学生時代の研修を経て念願の株式会社クリエイティブ・ギルドに入社。

現在は一流芸能人の舞台からアイドルグループのコンサート衣装、人気テレビ番組に出演するタレント衣装に至るまで、幅広くエンターテインメント全般の衣装製作および衣装装飾を手がけている会社で従事する。

DIESEL 玉川高島屋S・C 店舗スタッフ 六車 健さん

2014年度のtfac卒業生で、現在はDIESELに勤務している六車 健さんがご来校され、デザイナーやショップ店員を目指す学生たちにお話をしてくださいました。

 

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Q:今のお仕事内容を教えてください。

「VMDアシスタントとMDと販売をやっています。

MDの仕事は商品の在庫調整や、リサーチなど。全国的に売れているのに、なぜか自店では売れていない物を、どうやって売り上げに繋げるかを、スタッフ全員で販売戦略を練っています。 VMDは3人体制でやっているんですけど、ヘッド(上司)の指示でカセットと呼ぶラックを作ったり、マネキンに着せるコーデを自分で組んだりしてます」

 

Q:やりがいはどんなことですか?

「たとえばこのジャケットを売りたいなって思ったとき…組み合わせるのは、デニムシャツなのか、チェックシャツなのか、もしくはプレーンなシャツなのか。それを自分で考えて、セットした組み合わせが1番の売り上げを取れたときは、やりがいを感じますね」

 

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Q:DIESELの魅力は何ですか?

「いろんなことに挑戦させてもらえるところです。

入ったばかりのころ、店長に「将来何をやりたいか」と聞かれて「プレスをやりたいです」って答えたら「3年でそこにいけるようにしよう」って店長が全部プランを立ててくれて。まずは、メンズのMDからやってみようか? ってなったんです。 それで、実際にMDをやりながら「次はVMDもやってみたい」って言ったら「やろうか!」って言ってくれて。懐が広いですよね。

それと、店舗スタッフをオシャレにしたいなって思って、店長に言ったら「プレゼンしてみて」って言われたんです。流行とか店の特色も考えながら自分なりに提案したら「皆に着せよう」って言ってくれたこともありましたし。 自分から発信すれば、その通りになったりするので、面白い職場だと思いますよ。反対されたらやり合うこともできる。そういうところが、海外のブランドらしさなのかもしれないですね」

 

Q:DIESELの店舗で働く上で大事なことってなんですか?

「やっぱりどんどん発言していくことかな。

自分が今どう思っているのか、どうしていきたいのかっていうことを言うのは大事。言わないと何も始まらないので。

あと会話をする時に、その土地柄の話題は大事になってきます。 僕はいま、髙島屋の中にある店舗で働いてるんですけど、最近オープンしたお店のシューズを履いているお客さんがいたら「それ○○(ブランド名)ですよね? もう行きました? 絶対行った方がいいですよ!」って他のブランドのことも話します。そこから相手の好みがわかったり、「この人わかってるな!」って信用してもらえたりもするし。だからホントに会話力って、大事ですよね」

 

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このほかにも、面接時のエピソードや社会人になってからの生活事情など、公私に渡ってたくさんのお話を聞かせてくださいました。 六車さん、本当にありがとうございました!