OBOG | ファッション専門学校の東京服飾専門学校 - Part 26

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株式会社サンエー・ビーディー 高橋枝里さん

オープンカレッジに、本校ファッションビジネス科の卒業生で、現在は株式会社サンエー・ビーディーのNATURAL BEAUTY BASIC. 新宿ミロード店に副店長としてお務めの高橋枝里さんが来校されました。

 

 

現在はどんなお仕事をされているんですか?

「接客はもちろんのこと、副店長としてVMD(レイアウト)やスタッフのマネージメントにも重きを置いています。店頭に立って接客をすることだけが販売の仕事ではなくて、お客様の動向にそったレイアウトを行うことや、スタッフの指導もとても大切な仕事です。私自身は、ある程度のことができて当たり前。それをスタッフ全員が同じようにできるようにしたい。それが、今一番頑張っていることですね」

 

このお仕事の魅力はなんですか?

「お客様からの『ありがとう』という言葉を1番近くで受け取れることだと思います。お客様の中には、『髙橋さんいますか?』って言って私の接客で商品を買ってくださる方がいらっしゃるんですが、それがモチベーションにも繋がるし、自分を認めてもらっているという気持ちになりますね」

 

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

「今、マネージメントとして頑張っていることの1つなんですが、人を育てるということは、すごく根気のいることだなと感じているんです。1日や2日で成果の出ることじゃなくて、期間も必要だし、なかなか上手くいかないなかで、色んなことを試して、この子が育ったなって成果が見えたときには、すごくやりがいを感じます」

 

この仕事をする上で、気を付けていることはありますか?

「常に周りの状況を見ること。お客様や商品の動き、スタッフが何をしているのか、それらを全て把握してフォローすることがサブ(副店長)としての役目です。お客様がどんな商品を見ていて何が売れているのか、スタッフは何をしていて私は何をすべきなのか、というところに気を付けて仕事をしています」

 

仕事で失敗してしまったことはありますか?

「仕事を始めて1年目のときに、お客様にご迷惑をおかけしてしまうような大きなミスをしてしまいました。日々お店を良くしようとしている店長に申し訳なく思い、謝罪をしたら、『1番大切なのは、私に気を遣うことじゃなくて、お客様に迷惑をかけないことだよ』って言って下さって。それってすごく当たり前のことですよね。それまで私は、同じ店舗のスタッフでも“他人”という感覚を感じてしまっていて、気を遣ってしまうところがあったんです。でも、このできごとがあってからは、ほかのスタッフに頼るべきところは頼れるようになりました。人間的にも大きく成長できたと思います」

 

 

tfacに入学を決めた理由はなんでしたか?

「オープンキャンパスに参加して、学生と先生の距離が近いなっていうのを感じたんですね。例えば、就職活動では、大滝先生(デザインコース担任)に何度も面接の練習をして頂いたり、たくさん相談したりして、今の会社に就職できたんです」

 

「今も役立っている」と1番感じる授業は何ですか?

「マーケティングですね。実際の店舗リサーチは、外に行ける!っていう遊び感覚のようでしたが(笑)、競合ブランドのリサーチは、今もしていますし、他店がどのような色展開でどういうアイテムを見せているのか、ニーズやどの世代の方が購入するのかなどをきちんと把握して、自分のお店にも取り入れるのはすごく大事なことです。どの視点でどのようにリサーチすればいいのか、学生時代に楽しみながら学べていたのは、すごく大きいことだったと思います」

 

学生時代の研修エピソードを教えてください。

「PEACH JOHNのプレス研修に参加しました。普段、販売のお仕事とは身近に触れ合う機会があると思うんですけど、プレスのお仕事は、学生時代はなかなか見ることができない職種だと思うので、こんなことをしてるんだなっているのが体験できたのは良い経験になりました」

 

休日は何をして過ごしていますか?

「最近は海に行ったり、バーベキューをしたりしていますね。休日は、とにかくリフレッシュすることを楽しんでます。アパレルは、平日休みが多いので、土日では混んでいて行くのをためらってしまうような場所にいけるのもいいですよ」

 

最後にメッセージをお願いします!

「先ほど、レイアウトやマネージメントを頑張っているというお話をさせて頂きましたが、それらは全て明確な正解というのは無いんですね。だからこそ高みを目指せるというか、何が正解か分からないけど、自分で探して答えを見つけられるので、向上心のある方は凄く向いていると思います。今日、この学校の体験入学にお越し下さったということは、ファッションが好きという気持ちが少しでもある方だと思いますので、その気持ちを忘れずにこれからも突き進んで欲しいなと思います」

 

高橋さん、ありがとうございました!

株式会社TO&KO 山崎大地さん

先日開催された体験入学のゲストに、本校ファッションビジネス科の卒業生で、現在は株式会社TO&KOのエルカジョンで販売員&バイヤーとして勤務されている、山崎大地さんがいらっしゃいました。

 

 

山崎さんは販売のほか、バイヤーもやられているんですよね。

「エルカジョンでは、主にアメリカから仕入れた古着と、国内外のブランド古着を販売しています。そこで販売員とバイヤーをの仕事をしています。販売は接客や品出し、あとはSNSで商品を発信するのも仕事です。バイヤーとしての仕事は、会社の買い付けた古着を選んでお店に持ってくること。それからブランドの古着は、通常、お客様から買い取って販売することが多いと思うんですが、弊社はスタイリストさんやオーナーの知人などから買い取って販売をしているのも特徴ですね」

 

このお仕事をしていて「嬉しい」と思う瞬間は?

「自分の仕入れた商品を、お客様に買っていただけたときは嬉しいですね。古着の場合は価格設定も自分でするので、売れた時はやりがいも感じます。今年で3年目になるんですが、自分の顧客様がご来店して下さったときに、洋服以外の話もできたりする時が楽しいし、充実しているなと感じます」

 

仕事中、心がけていることは何ですか?

「若い方から大人の方まで色んな方がいらっしゃるので、全員に同じことを言うのではなく、一人一人にあった接客をするように心がけています。学生さんが多いですけど、土日は、お仕事がお休みの30代くらいの方もいらっしゃいますね」

 

お仕事での失敗談があれば教えてください。

「本当に最初の頃なんですけど、仕入れた商品のコンディションが悪かったことをお客様が気付かれて、それを指摘されたときはダメだなと思い、反省しましました。それからは1点1点注意して確認するようにしています」

 

 

tfacに入学を決めた理由はなんですか?

「先生と学生との距離感というのが決め手ですね。2年間で色んな先生にきちんと見て頂けるというのが良かったです。分からないことがない状態で卒業できたので、社会に出てから楽でした。また、卒業後も同級生や先輩後輩とずっと繋がりがあるのも、素晴らしいメリットなのではないかと思います」

 

学校で学んだことで、今も役立っていると感じることはなんですか?

「マテリアル(素材学)の授業は本当に役立ちましたね。生地によっての洗濯方法までお伝えできると購入に繋がることが多いので。あとは、マーケティングですね。流行を調べるのにとても役立っています。また、1年生のときにGAPのインターンに研修で行っていました。販売の練習や店頭の整理、お客様からは見えないバックヤードでの作業も経験させて頂いたのはいい経験になりましたね。研修が終わった後も、研修先とは別の店舗なんですがアルバイトをさせていただいていました」

 

最後にメッセージをお願いします。

「ファッション業界にはたくさんの職種があるので、学生のうちに好きなことややりたいことを見つけることが出来たらいいかなと思います。時間を大切にして、これからも頑張ってください」

 

山崎さん、ありがとうございました!

米山裕也さん×tfac在校生 座談会

体験入学終了後に行われた、本校卒業生の米山さんと1年生の座談会のレポートをお送りします。先日デビューしたアイドルグループをはじめ、数々の有名アーティストを担当している米山さんのお話に、各学生ともいつも以上に真剣なまなざしを送っていました。

 

 

学校の授業の中で、特に役に立っていることは?

「素材学の授業が役に立っていますね。見た目はイメージに近い生地だけど、伸びない素材だから動きが激しい部分には使えないな、とか。あとはMacは絵を描けると、ちょっとしたロゴをいちいちデザイナーに発注しないで済むので、スケジュールに余裕ができるので授業で勉強しておいて良かったと思いました」

 

学校の研修で学んだことはありますか?

「自分で勝手な判断をしないことですかね。例えば散らかっている本を片付けるように言われたとして、ただ閉じて終わりなのか、閉じて積み上げておくのか、本棚に入れておくのか、そのときの状況によっても違いますよね。以前は本棚に入れていたけど、今回は本棚に入れるよりほかのことをやってほしいかもしれない」

 

衣装デザイナーをしていて大変なことはなんですか?

「周囲の人は良いと思って色々なことを言ってくるんですね、こういうデザインがいいとか、この人にはこの色がいいとか。でも、仮にそういう意見に流されて、作ったものの評判が悪くても他人のせいにできないんです。自分が「これがいい」と思ったら、それを主張する折れない心も必要になると思います。他人の意見をまったく聞かないのも困るんですけどね」

 

 

一言も聞き漏らさないよう、身を乗り出すようにして米山さんのお話に聞き入っていた学生たち。スタイリストやデザイナーを目指す1年生にとって、米山さんの実戦的なアドバイスは大きな宝物になったようです。

 

米山さん、ありがとうございました!

 

 

株式会社ナイスクラップ 天野恭華さん

先日開催されましたオープンカレッジに、本校ファッションビジネス科の卒業生で、現在、株式会社ナイスクラップにお務めの天野恭華さんが来校されました。

 

 

 

現在はどんなお仕事をされているんですか?

「ファッションアドバイザーとして、基本的には接客をしています。他にも、店長からの指示で、お店のレイアウトを変えたり、本社のお手伝いで展示会に行ったりもしています」

 

現在のお仕事の魅力はなんですか?

「自社ブランドは新作が入る頻度が多くて、毎週末新しい商品が入ってくるんです。なので、常に新鮮な気持ちで洋服に関わるお仕事ができているところが魅力ですね。また、展示会のお手伝いなど、プレスのお仕事をさせて頂いたり、販売だけ、というのではなく、ブランド全体の色々なことに関わらせて頂けているのが魅力です」

 

やりがいを感じるのはどんなことですか?

「単純なことですけど、お客様から感謝のお言葉を頂けたり、お店の予算目標に達したときは、やりがいを感じますね」

 

日頃、お仕事をする上で心がけていることはなんですか?

「後輩が入って来たので、仕事にやりがいを持って楽しく働いてもらえるような職場の環境を作ることを心がけています。また、お店にいらっしゃるお客様は本当に色んなタイプの方がいますので、その方に合わせた接客をするようにしています」

 

天野さんのSNSはフォロワーも多く、お店にお客さんが列を作る程、ファンもたくさんいらっしゃいますが、SNSはどのように活用されているんですか?

「リアルタイムで新作情報を発信したり、コーディネートのお悩みをコメントでお返ししたりしています。全部仕事のことっていう訳ではなくて、プライベートな写真を載せたりもしてます。SNSでフォローして頂いて仲良くなり、顧客様になってくださった方もいらっしゃいます。今の時代はSNSをうまく使うことが大事ですね」

 

 

学校で学んで、今も役立っていると感じることはなんですか?

「展示会で、モデルさんが着用したサンプルにファンデーションやリップがついてしまったんですが、そういう場合の対処方法まで教わっていたので、すぐに対応できたのが良かったなと思いました。S&Gの授業は、実践的な内容だったので、今も店頭での接客に役立っているなと感じます。卒業制作ファッションショーは、リーダーをやらせていただいたのですが、全校生徒をまとめるのは凄く大変でした。でも、おかげで人間関係がどうやったら上手くいくのか、チームワークの大切さなど、色んなことを学ぶことができてすごくいい経験になりました」

 

tfacに入学を決めた理由は?

「1番の決め手はアットホームな校風です。色んな学校の体験入学に参加しましたが、tfacは先生と学生の距離がすごく近かったので、その雰囲気がいいなと思って決めました」

 

最後にメッセージをお願いします。

「大変なこともありますが、自分の好きな物に囲まれて仕事ができるのは、当たり前のことではないし、凄いことだと思います。洋服が大好きだという気持ちをずっと忘れずに頑張って欲しいです!」

 

天野さん、ありがとうございました!

衣装デザイナー&スタイリスト 米山裕也さん

先日行われた体験入学のトークゲストとして、本校の卒業生であり、有名アーティストやアイドルグループの衣装デザイナー&スタイリストとしてご活躍中の米山裕也さんにご来校いただきました。

 

 

衣装デザイナーのお仕事を教えてください

「アーティストやイベントによっても違うのですが、まずはコンセプトを確認します。アーティスト本人の要望やイベントのテーマ、演出家さんの考えなど、オトナの会議で『こういう風にしてほしい』と言われることもあれば、『今回は自由に』ということもあるので。そうした打ち合わせを踏まえて、衣装のデザインを考えてデザイン画を起こし、OKをいただいたら、記事などの素材を集めてパタンナーさんと打ち合わせを行い、指示書を作るまでが僕の仕事です」

 

デザインを考えるのにどれぐらいの時間をかけるのですか?

「これもイベントによって違うのですが、だいたい1か月~1か月半ぐらいのスケジュールが多いですね。この仕事は『この日までに上げなきゃいけない』という期日が決まっているので、その日までに無駄のないように段取りを組んで、無理のないようにしています。でも、僕は追い詰められた方がアイデアが出てくるタイプなので、だいたいスケジュールいっぱいまで使ってしまいます」

 

 

衣装をデザインするときに心掛けていることはなんですか?

「“作る意味がある物”ですね。わざわざお金や時間をかけて作る以上、『これだったら既製品でも良かったよね』と言われないような物を作るようにしています。でも、“やりすぎ”になっても良くないので、そこはバランスを取るようにしています。そうやって作った衣装を着たアーティストさんの生き生きとした姿を見たり、会場のお客さんが盛り上がっているリアクションを見る瞬間が、この仕事のやりがいですね」

 

tfacを選んだ理由は何ですか?

「学校見学に来たとき、ショーの準備中だったんですけど和気あいあいとした雰囲気だったんですね。先輩もフレンドリーに話しかけてきてくれて、他の学校も見学していたんですけど「こういう学校の方が自分には向いているんじゃないかな」って思ったのがtfacに入学を決めた理由ですね」

 

当時の同級生と会ったりすることはありますか?

「卒業してからもつながりもありますし、ファッションの仕事をしている人とは生地屋さんでばったり会ったりしますね。お仕事で直接関わるということはないですけど、『うちの知り合いもtfacの卒業生だよ』なんて話を聞くことがありますよ」

 

人気アーティストを担当する米山さんのお話ということで、体験入学にご参加いただいた学生はもちろん、手の空いたスタッフのtfac生たちが聞きに来る姿も!

 

この後、米山さんには当校1年生との座談会にもご参加いただきました。

座談会のレポートはまた後程アップしますので、そちらもお楽しみに☆

株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド 渡部智奈美さん

先日開催されたオープンキャンパスのゲストに、本校ファッションビジネス科の卒業生で、現在は株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドに勤務されている、ファッションアドバイザーの渡部智奈美さんがいらっしゃいました。

 

 

このお仕事の魅力ややりがいはなんですか?

「毎日違うお客様とお話ができるところです。自分が接客をしたお客様が、その商品を気に入ってくださって、ご購入してくださったときはとてもやりがいを感じます。街中で自社商品を持っている方を見かけると、とても嬉しくなりますね」

 

仕事をするうえで心がけていることや注意していることはありますか?

「会社の三原則で“明るく元気に笑顔を絶やさない”というのがありまして、店頭に立つ時は常に意識しています。お客様としては、暗い店員さんよりも、明るくハキハキしている店員さんの方が、お話ししやすかったり店内に入りやすいのかなって思うので、注意しています。

 また、ひとりひとりのモチベーションがすごく大切かなって思っています。調子が良くなかったりして、モチベーションが下がってしまうとお店の雰囲気も良くないので、後輩にアドバイスをしたりして、良い雰囲気を作るように心がけています」

 

お仕事をしていて、失敗してしまったことはありますか?

「言えないくらいありますよね(笑)。例えば、ちょっと上の棚にあるバッグをお客様がとりにくそうにしていたのに気付けなくて、お声がけをしたときには遅いわよって怒られちゃったり、あとはサマンサっぽくない、って注意されたこともあったりしましたね。古着が好きだったので、自社ブランドに合うような服を持っていなくて、1年目の時は先輩を見て洋服を選んでいたんですけど、顧客様は色んなスタッフを見ているので、それに比べるとサマンサっぽさがないって言われたこともありました。でも、雑誌を読んで勉強したり、色んなお店に行って研究したりして、自分なりに改善して、今ではそのお客様と美容のお話で盛り上がれるようになりました」

 

 

授業で役に立ったことはなんですか?

「ファッションショーが大きかったですね。学科・学年問わず、みんなで1つのショーを作り上げるので、違う学科の子たちと嫌でもコミュニケーションをとらないといけないんですよ。それが、今、店頭に立ってお客様とコミュニケーションを取る上でとても役立っていますね。先輩後輩とうまく会話するにはどうすればいいのか、どうすればいい雰囲気の中で働けるかなっていうのは、コミュニケーションをとらないと分からないので。先輩が怖いから言わないでおこう、とかそういう風に思っちゃうと、不満とかも色々たまってしまうので、思ったことは言いやすい職場環境を作るように。そのために、学校で身につけたコミュニケーション能力が役立っているのかなと感じています」

 

tfacに入学を決めた理由はなんですか?

「先生との距離感です。高校までは、先生に勉強以外のことを相談するって無くて。tfacには、友達や恋愛の相談までできる先生がいるんです。少人数制なので先生との距離が近く、1人1人にスポットを当ててくれるというところが魅力です。もう卒業して何年か立ちますが、今でも交流がありますし、暖かく迎えてくれるところがいいところだと思います」

 

ファッション業界をめざす皆さんにメッセージをお願いします。

「今日もファッションが好きで体験入学に参加していただいていると思います。好きなことだったら、ずっと続けられると思うので、好きだという気持ちをずっと忘れずに、頑張って欲しいです!」

 

渡部さん、ありがとうございました!

スタイリスト 中野みずきさん

先日開催されましたオープンキャンパスのゲストに、

卒業生でスタイリストの中野みずきさんが来校されました。

 

 

現在のお仕事内容を教えてください。

「雑誌媒体と広告関係の仕事をしています」

 

撮影のお仕事が入ったときは、どういった動きをするんですか?

「広告、雑誌関係なく依頼があれば、世界観を作り出すものなどを全部一貫してスタイリングをやっています。

 例えば、衣装以外にも背景の小物、商品のイメージカットのときに添えるレースや羽のオブジェなど小道具も用意するんですよ。

 また、実際に現場へ行ってから、日当りなどで撮影場所を調整することもあるので、臨機応変に対応するようにしています」

 

仕事内容によって気をつけていることや違いなどはありますか?

「宣伝する商品が決まっている広告撮影は、イメージに合うものを探してきたり自分で作ったりして、とにかく世界観に合うものを日本中から集めるという仕事なんです。

 雑誌はというと……みんな雑誌を読んでいて『これ可愛いな』と思ったら、どこで売ってるか調べますよね。せっかく『可愛い』『欲しい』と思っても“スタイリスト私物”だったら買えないので、雑誌はいかにたくさんのお店やプレスからアイテムを集められるかが勝負になってきます」

 

このお仕事の魅力はなんですか?

「もともと雑誌が好きだったので、編集のお仕事にも興味があったんです。どちらにチャレンジするかというときに、スタイリストの “世界観を作る”ところが面白そうだなと魅力を感じました」

 

やりがいを感じるときはどんなときですか?

「表紙をてがけた雑誌が、3冊くらい一緒に並ぶタイミングがあったんです!雑誌は“クレジット”といって、名前が載るのですごく嬉しいし、自分が関わった作品が世の中に出てると、やっていてよかったなって思います」

 

心がけていることや注意していることはありますか?

「スタイリストというのは、モデルさんに洋服をただ着せればいいってわけじゃなくて。服をよく見せるために『こういうふうに動いてほしい』というのをモデルさんに伝えたり、カメラマンさんに『こういうカットを撮ってほしい』とオーダーしたりするようにしています。

 この仕事は、返却準備が終わらなくて一人で徹夜したり、徹夜明けで撮影したりと、大変なこともあります。でも、好きでやってる仕事なので、思いつめるんじゃなくて、どこかに楽しさを見出してやるように心がけてます」

 

学校で学んだことで役立ったことはありますか?

「コサージュとか、雑貨を作る『小物製作』の授業。一見、スタイリストには関係ないように感じるかもしれません。でも、研修に行ったときに『この時間までに、花とかフルーツを縫いつけてほしいんだけどやってくれる?』って急に言われたんです。勉強していたから、どうすればいいか分かったんですよね。そういう実践的な授業がすごく役に立ったなと思います」

 

最後にメッセージをお願いします。

「今は情報をキャッチしようと思えばキャッチできる時代。つまり、自分か発信しやすい時代でもあるから、何が好きかというのを大切にしてほしいと思ます。自分が持ってる世界観を大事に育てて、発信していってもらえたらと思ます。」

 

中野さん、ありがとうございました!