就活室便り | ファッション専門学校の東京服飾専門学校 - Part 3

就活室便り

~就活室便り~2024#11 真の衣服のリサイクルとは

~就活室便り~#11

 

真の衣服のリサイクルとは

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。今年は11月になっても台風、
秋雨前線の影響ですっきりしない雨の日が多かったり、なんかもっとすっきり、
秋晴れ、といきたいところですがなかなかうまくいかないですね。それでも、
今年はゴアテックスのスニーカーを買いまして、それで少し雨の日の外出が億劫
ではなくなりました。道具に凝るって、結構良いですよ。

 

さて、前回からのPLUG IN 訪問の続きですが、今回は服のリサイクルについて
お話させていただきます。以前お話させていただいたように、リサイクル繊維は
ポリエステルが中心でそのほとんどがペットボトル等からのリサイクル糸で実際の
古着からリサイクルされるものはほとんどありません。また、再生ペットボトルは
また再生できますが再生ポリエステル糸をさらに再生することはできませんでした。
これは、リサイクルの輪を止めているといわれてもしょうがない状況です。

 

今回訪問させて頂いた一般社団法人ウィゾール様。ここでは原材料は、全て回収
した
衣料100%です。回収した衣料は素材別に選別し、付属関係を全て取り除き、
細かく粉砕した後、その繊維原料の段階で
着色し、その後紡糸して再生糸;Re:Yarn
へと生まれ変わります。

 

複合繊維で再生できないもの、繊維くず、皮革、等の糸に戻せないものはボード、
紙、バイオコークス(燃料)、肥料(ウールを原料とする)になります。

このソファー、テーブル、後ろの本棚、その中の糸、繊維、等全てが繊維よりの
再生製品です。

こちらの写真では製品は全て再生糸からの製品、使用しているハンガー、衣料品
回収ボックス、等は衣料よりのリサイクルボード、奥に小さく見えるポケット
ティッシュはカバーがリサイクルヤーン、紙が繊維よりの再生紙です。先ほどの
ソファー、本棚、等と合わせていくと、商品含め衣料品よりのリサイクル原料
だけで一つの売り場を構成できてしまう、ということになります。

 

現在も衣料品回収ボックスを置いている売り場がありますが、従来の回収業者は
その回収に、年会費、従量課金、専用段ボール買取、月額最低利用料、送料、
とかなりのコストがかかるようで、それゆえ回収ボックスを設置できないお店が
かなりあるのが現状のようですが、この法人では年会費、従量課金がなく、
段ボールも買取ではなく廃棄寸前の古い段ボールでOK
とのこと。導入のしきいが
かなり低くなっています。なお、学校法人にはさらにお得に設置してくれるそう
ですよ。また、回収ボックスは、学校なら自作のものでもいいそうです。

それだけ逆に、再生ボードを使った回収ボックスが店頭で人気で数が足りない、
という理由もあるようですが。

衣料品に留まらず、コーヒー豆を運ぶ時の麻袋とかも再生しているそうで、この
麻袋は本当に棄てる以外の用途がなかったようですが、それが服に生まれ変わっ
たり、将来のコーヒー売り場の什器がすべて麻袋由来のものになっているかも
しれません。

いずれにしろリサイクルの輪を止めない再生繊維というこの方法が、繊維リサイクル
の道としては現状高評価である、といえると思います。

ではその再生糸はどこで買えてどこで製品を作ってくれるの?ということになるの
ですが、それが株式会社アミアズ様になります。

元々このアミアズ様の社長が、リサイクルで金儲けしてはならない、ということで
リサイクル事業を本業から引き離し一般法人化したのが先程のウィゾール様で、
本業のアミアズ様はOEM,ODM
の会社になります。場所は千駄ヶ谷にありながら、
7
種類のミシン、アイロン、検針機、等必要な設備はすべてそろえ、ホールガーメント
編機まで置き、サンプルから量産まで全て対応可能とのこと。学生、インフルエンサー、
クリエーターなどのブランド立ち上げ支援、仕様書、パターンの作成や生地・資材などの
提案、手配、等種々の業務をされているようです。パターンを学んだ人、仕様書を学んだ
人、生地、付属の手配からその後の納品までのケア、新規先との打ち合わせ、等々、
ミシンもあるので縫製までも(しかも都内、千駄ヶ谷で)と考えると当校の全科お世話に
なってもよさそうな気がするのですが、みなさん一度OEM ,ODM
商社を就職先として
考えてみませんか?外から見てその業務内容があまりピンとこないのは重々承知している
のですが、今後なるべくわかりやすい形でみなさんに紹介していけたらと思います。

 

SDGsにまい進しながら次のヒット商品の企画に携わる、なんか結構いいじゃないですか。

いずれにしろ楽しくなければサスティナブルは続けていけないと思います。

 

次回はまた別の展示会のレポートを予定しています。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

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~就活室便り~2024 #10 MARICOさんと

~就活室便り~2024#10 MARIKOさんと

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。天高く馬肥ゆる秋、ですね。
だからどうだということではないのですが、先日初めて馬肉専門店に行ってき
ました。馬刺し、ステーキ、等々かなりの量を食べたつもりなのですが、次の
日に全く胃もたれせず、さすがにヘルシーで有名な馬肉料理、これで値段が
もっと安かったらなあと思いますがやはりそんな虫のいい話はないですね。

 

10月23~26日、渋谷ヒカリエにて「PLUG IN」という展示会が開催されま
した。主催は繊研新聞で、自らの取材で発見したブランド、新進ブランド、
新事業、等まだそれほどの知名度ではなくても、今後旬になるブランド、
話題になるエリアをピックアップした中規模の展示会です。その中でいくつ
かの出展者のお話をお伺いしてきました。それを少し紹介したいと思います。

 

一番目は「MARIKO」さん。今回、CFD TOKYO(東京ファッションデザ
イナー協議会)が初の団体出展をされ、その7社9ブランドのうちの1ブラン
ドとして出展されていました。

 

生地は一部インポートのものまで使、シンプルに見えながら凝った素材を
使用し、デザインは一見シンプルに見えて、細部までディテールに非常にこ
だわられていることが特徴です。この写真だけではなかなかわかりにくいと
思いますが、衿一つとってみてもシンプルに見えながらよく見ると非常に
凝っている、というようなデザインの工夫が随所に施されています。

なんか、クワイエット・ラグジュアリー、ジェントル・ラグジュアリー、
って感じしませんか。普通の服に見えて見る人が見たらうわっ、すごい、
って思える服って良いですよね。

 

最初はどこかのアパレルの新ブランドかと思っていたのですが、この
ブランドは、デザイナーの小畑麻梨子さんが企業からは独立し、現在
一人でやっていらっしゃいます。このように細部の様々なところまでに
こだわりがあると、結局デザイン画だけでは伝わらず、ご自分で半身を
組まれてからパタンナー、縫製工場にお渡ししているそうです。デザ
イン、半身、生地選びと手配、工場と打ち合わせ、マップ、カタログ、
インスタ、等の作成、受発注管理、営業、資金繰りまですべてお一人
でやられているわけですから当然大変ですよね。それでも皆さんの共通
の夢、「いつかは自分のブランドを立ち上げる」、というのはそういう
ことです。そんな大変さは察するに余りある感じなのですが、小畑さん
ご自身はそんな大変な忙しさで疲れているどころか展示会での発表機会
が得られて嬉々として接客されていました。好きなことをしたい結果
多忙になっただけで好きなことができれば多忙は苦にはならないのです。

 

皆さんの中で「将来、自分のブランドを立ち上げたい」という方がとても
多いです。たとえ小畑さんのように一人でブランドを立ち上げたとしても
結局何から何まで一人で出来る訳ではありません。生地が織れるはずも
なく買わねばならず、縫製も1着2着ならまだしも数量がまとまれば工場
さんに依頼しなくてはなりません。そういった取引先とのつながり、特に
人と人とのつながりは社会人としての一番の財産になります。たまに仕入れ
先にいばりちらす、横柄な態度をとる、等々の態度をとる人がいます。その
方が独立し、会社の後ろ盾がなくなった場合、いったい誰が助けてくれる
でしょうか。小畑さんは「縫製工場は、何があっても助けてあげる、と言って
くれている工場さんがあるので、」とおっしゃっていましたが、これが前職で
人と人とのつながりを大切にしたからこその財産になっている証拠だと思い
ます。社会に出てみると、自分一人の力でできることは本当に少ないことが
よくわかります。みなさんも社会に出たら独立できるくらいまで自分のスキル
を貪欲に磨き、同じくらい人間関係の貯金を貯めに貯めて下さい。そうすれば
いつかかならずチャンスはめぐってきます。

 

写真を見てこれくらいのパターンだったらおまかせ、という凄腕パタンナー
さんがいらっしゃったら募集はされているみたいですよ。凄腕さんはどうぞ
チャレンジしてみてください。

 

私のつたない写真では物足りない方、以下にインスタグラムのURL張ってお
きます。1度見てみて下さい。

 

https://www.instagram.com/marikomaison/

 

一番目は、と言っておきながら一番目が長すぎ誌面が尽きてしまいました。
あとは次回にもう一度PLUG IN情報を載せたいと思います。みなさん。
スキルとネットワークはいくら貯めても貯めすぎるということはありませんよ。
本来はデザインとか服のことを多く紹介させていただかなければいけないのに
みなさんへの将来のアドバイスばかり思い浮かべてしまった今回でした。

次回はまたSDGsで。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

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~就活室便り~2024#9 ファッションワールド東京にて

~就活室便り~#9

ファッションワールド東京にて

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。朝晩が涼しくなってきたので
我が家にやっと鍋の季節の到来です。トムヤム味を中心として基本的にアジアン・
エスニック中心ですがやはり辛酸っぱいスープはいいですね。最後に味変でココ
ナッツミルクを入れるのが好きです。ココナッツミルクが余ったら、2,3日後に
グリーンカレーを作ってもらいます。

グリーンカレーって、個人的にはカレーのベスト3に入る気がしています。なんか
トムヤムとグリーンカレーだけで当分生きていけそうな気もしています。

 

10月15日から17日まで東京ビッグサイトでファッションワールド東京が開催され
ました。現在アパレル関係では日本最大級の合同展です。今回は最終日の17日に
ゆっくりお邪魔してきました。

 

いろいろ回りながら気になるブースに寄らせて頂いたのですが、まず最初にお
邪魔したのはamu株式会社様

このカラフルでくるくる丸まっているのが漁網です。この会社は漁網をアップサ
イクルし、繊維、建材、等の様々な素材に作り替えています。現在は宮城の漁港
から回収していて、製品もfrom Miyagiの表示をし、トレーサビリティをしっかり
と行っていらっしゃるようです。漁網回収後、洗浄をはじめとする前処理が大変
なんじゃないかと思い質問したところ、この展示に使用している漁網は未加工
未処理ということでした。匂いも汚れもなかったように思いましたが、漁網が
思ったより汚れないのか、それとも回収前に漁師さんたちが洗濯されているのか
はよくわかりません。いずれにしろ漁網回収、アップサイクルが一つの産業に
なっていることは確かです。いろんなものが変わりつつあります。

 

次に訪れたブースは国際紙パルプ商事様。ファッションとはまったく関係ない
イメージがありますが、現在はマニラ麻から製紙、それを細かく裁断して糸に
加工、販売しているとのこと。よくロープに使われる、天然繊維としてはかなり
の強度を持つマニラ麻を原料とすることで軽量ながら強度に優れ、吸放湿性、
抗菌、消臭性という特徴があります。マニラ麻は多年草で採織後も根から発芽し、
肥料や農薬の必要がないためオーガーニック栽培が可能で、この糸を使った製品は
「赤ちゃんの口に触れても安全」という「エコテックス」の最も厳しい「クラス1」
を取得しています。麻はさらさらした触感が特徴で夏の素材のイメージがあり、
現在やはり夏物中心に展開しているそうですが、実は麻は多孔性で空気を多く含み、
保温性にも優れている素材です。秋冬物の展開は今後の課題だそうですが、起毛、
等の加工を付加すれば今後十分に登場機会が増えそうですね。

ハンカチ、スカーフの大手、川辺様ではちょっと変わったエコ商品を見かけました。
以前から再生カシミヤ等は多く展開していらっしゃいましたが、今回はタオルの
アップサイクルの商品が目につきました。回収したタオルを裁断、加工し、新しい
綿と合わせて再生コットンとして使用しているのはもちろん、繊維が細かくなり
すぎどうしても再利用できないものをそのまま圧縮してキャンプの薪の着火剤に使用
したり、ぬいぐるみの中綿に使用したりしていました。その「たおぐるみ・eco」の
画像をご覧ください。

ぬいぐるみの下のグレーの繊維が再生、裁断したリサイクルコットンを固めたもの
です。綿100%でアトピー対策にもなっているようです。昔「気候変動問題に取り
組むことはクールでセクシーであるべき」と発言した環境大臣がいましたが、少な
くともSDGsは楽しくなくちゃやってられないですよね。

 

今回アパレルメーカーの参加がほぼゼロ、という結果で本当はその苦言をいろいろ
書こうと思っていたのですが、その代わり個人で事業を立ち上げているクリエー
ターのブースがあり、その中で、「U0」(ユーゼロ)というブランドを立ち上げた
幽理さんにお話をおうかがいしてきました。

このブースにもなっていない小さなスペースで、 自分の大好きな世界を展開され
ていらっしゃいました。デザインは自分で、できたデザインと生地を工場に持ち
込み、パターン、 縫製をお願いしているそうです。資金は親からの借金、多分
カタログのモデルもご自身、営業から何からすべて一人でやらねばならず、その
大変さは想像するに余りあるところです。それでも自分の信じる道を進む彼女を
応援したくなりますよね。彼女の挑戦の潔さに打たれて今回は他のアパレル
メーカー及び主催者への苦言はやめにしましたが、なんかもっとチャレンジする
クリエーターを支援する機会が増えれば、と思います。ちなみに幽理さん、パタ
ンナー募集中だそうです。ご興味のある方は以下のページものぞいてみてください。

 

https://www.instagram.com/x_20211112/

 

そんな感じで今回ゆっくりとファッションワールド東京の会場を回ってきました。
就活にどれだけ役立つのかわからないところもありますが、いずれにしろ時代の
雰囲気だけは少し感じてきたつもりです。これからも気になる企業情報はどんどん
発信していきたいと思います。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

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~就活室便り~2024#8 スポーツウェアのアップサイクルとえんぴつ

スポーツウェアのアップサイクルとえんぴつ

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。日々の寒暖差は相変わらずですが、
朝晩は長袖、上衣がぴったりの季節になってきましたね。重ね着コーディネートがや
はりファッションの基本になると思うのでこれから防寒具で身を固めてしまう季節ま
でたっぷりコーディネートを楽しみましょう。

 

今回ご紹介するのは富山スポーツウェアの縫製工場、ミヤモリ様です。ゴールドウィン
グループの一端を担い、ノースフェース、等の縫製、その他スポーツウェアのOEM、
ODM等いろんな商品を展開していらっしゃいます。

基本的に生地はパターンに合わせて裁断、縫製し製品になります。その裁断の際に必ず
裁断残の生地が残ります。これはいくら企画段階で型入れを入念にやっても決してなく
なるものではありません。茄子のへたを取るとか、魚の鱗を取り除くと同じくらい避け
ることができない行為です。

ところがこのミヤモリ様はその裁断片を繊維炭素体に加工、えんぴつの芯にして「服の
鉛筆」と言う商品を作りました。これにより、縫製メーカーながら日本文具大賞2023
のサスティナブル部門で優秀賞を受賞されています。

それ以外にも地元富山が生産量日本一となるハトムギの殻を再利用、ハトムギヌカ油を
抽出し、それを浸透させたルームウエアやスキンケア商品まで開発されています。これら
のアップサイクル商品が今では会社の売り上げの2割を占めるそうです。

今回のファッションワールド東京の富山県ブースに出展していらっしゃいましたのでお
邪魔してきました。ブース展示はそのハトムギ製品中心となっていました。

元々はデザイナー、パタンナー、縫製スタッフの就職についてお話をさせて頂いていた
のですが、縫製工場が鉛筆、スキンケアという全くの異分野にチャレンジされる、とい
うお話をお伺いし、そのバイタリティーには驚かざるを得ません。現在いろんな縫製
工場様が生き残りをかけて異業種に乗り出していますが、それもほとんど自社ブランド、
OEM、ODM、等現在の本業の発展型であり、廃棄物のアップサイクルの方向に進んだ
会社はこのミヤモリ様以外思い当たりません。それがすでに売り上げの2割を占めると
なるとその方向を模索した経営感覚には脱帽せざるを得ません。

今までウール、カシミヤ、綿、合繊を中心としたリサイクル繊維をいろんなところで
目にするようになりました。しかし、静電気、洗濯、品質、染色、強度の点で不安点が
あり、何よりコストが高く、しかも何回もリサイクルでいる訳ではないので廃棄物の
減少には貢献しない可能性もあり、そして再生生地でも絶対裁断くずは出るのです。

現在のリサイクルポリエステルは殆どがペットボトル由来で繊維製品からのリサイクル
はほぼありません。何を主眼として「エコ」、と言うかは分かりませんが再生ポリエス
テルはペットボトルのリサイクルの輪を止めているだけ、という考えもできます。

そして、サスティナブルを謳う製品で何より重要なのはその製品がよくできているこ
とだと思います。なんか、久々に無塗装のえんぴつを持つとなんかいいな、と思います。

これが頂いた服の鉛筆の試供品ですが、結局色々見せたいので持って歩きたいのと
もったいないのとでまだ削っていません。ミヤモリ様には来校して頂いての講義も
お願いしているのでそれらがひと段落して落ち着いたら使おうかな、と思っています
。なんかえんぴつの話題と共に引っ張ってしまいましたが来週は新進ブランドの紹介
も出来たらと思っています。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

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就活室便り ~2024#7~ ボタンとSDGsを考える

就活室便り ~2024#7~

 

ボタンとSDGsを考える

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。季節の変わり目はやはり日ごと、朝晩
の寒暖差がはげしく結構着るもので調節といっても暑いのと寒いのとどちらに合わせるか
で結構1シーズン違っちゃったりして大変ですよね。もう既に中綿、起毛系をデビューし
ちゃってる方、おしゃれのためには忍耐も必要な時もあるので暑いときは耐えましょう。某
アパレルの社長さんは「自分で着ないものが売れるわけがないだろう!」、と10月末から
コートを着用するように社員に呼び掛けています。ウールのコート、かなり暑いそうです。
ま、いろいろありますよね。

 

今回産学連携実習でお世話になっているボタンのアイリス様。日本で唯一のボタンの博物館を
運営なさっていらっしゃいます。今回その博物館にお邪魔し、その次の週にはボタンとSDGs
についての講義もおうかがいしました。
まず博物館ですが、バロック^ロココ時代から現代までのボタンコレクションが集まり、琥
珀、スカラベ入り、彫刻、金細工、七宝焼き、白薩摩、等豪華なボタンのコレクションが並
び、さすがに自分ではボタンははめず当然洗濯もしない王侯貴族、ブルジョワジーのボタン
はまさしく美術品レベルのものばかりです。

ちなみに11月22日はボタンの日です。これは明治3年、日本海軍の制服にヨーロッパス
タイルのネイビールックが採用された日にちなんで命名され、このとき、制服の前面には2
行各9個、後面には2行各3個の金地桜花のボタンをつけることが決められたことに由来
します。当然博物館には当時の海軍制服と共に金地桜花のボタンが陳列されています。こう
して日本のボタンの歴史は海軍から始まり、民間でも白蝶貝をはじめとする高級ボタンの
生産が始まり、それが絹織物と同様この時期の日本の外貨獲得に役立っていくわけですが、
それをテーマとした司馬遼太郎の「木曜島の夜会」という短編があります。この作品はボタ
ンについて、というよりは「明治と日本人」ということを考えさせられる内容で、美しく、
哀しく、そして推理の要素もある小説です。私見ですがが司馬さんは絶対短編のほうがおも
しろいですね。

 

ボタンの話でしたね。講義の前にアイリス様からボタンのカタログを4冊お貸し頂きまし
た。そのうちの2冊はエコ、サスティナブル素材となっています。サスティナブルを考えた
場合、素材、作り方、等の問題も当然あるのですが、問題はアップサイクルと呼ばれる方に
あると思われ、ご講義の際にお伺いするとボタンの生産においてA品の割合は92~93%だ
そうです。少ないように思われるかもしれませんが1万個生産すれば700個、10万個生産
すれば7000個のB品が出ることになります。ここが一番難しいところで一定割合で生地
キズが出ることが分かっていても生地キズのある服をわざわざ選んで買わないですよね。
同じく縫製キズ、ボタンのキズも同様だと思います。プラスチックのボタンでしたら再生可
能かもしれませんが貝や水牛、等の天然素材だとそうはいきません。
今回そのようなB品をご提供頂き、それをいかにアップサイクルするかが授業のテーマに
なっています。それらのB品ボタンを拝見していてもどこが傷だか全くわからないレベル
です。日本の、そしてアイリス様の検品精度の高さがよくわかりますね。まだ作品制作がこ
れからなのでどんなアップサイクルの方法があるのか、それをお伝えするのは先のことに
なってしまうのですが、いつかまた紹介できればと思っています。

就活の話だったのですが、服作りに関して、デザインやパターンだけで服ができるわけでな
く、生地、ボタン、ファスナー、裏地、刺繍糸、等々必ず必要なものは数多く、それが全て
服作りには欠かせないものです。今後もそのようなアパレルの周辺企業もどんどん紹介し
ていきたいと思っています。服には欠かせず、服を知らなければ営業活動が行えず、センス
もクリエイティブな感性も求められる、なんか特にビジネス科の学生にはピッタリなんじゃ
ないか、そんな気がしています。そんな業界について一度関心を持って調べていただけたら
と思っています。

 

本来今回は就活とSDGsについて書こうと思っていたのですが、書き始めたらかつてない
長文になってしまい、しかも終わる気配が見えずどんどん長くなるばかり。一体いつ書き終
わるのやら。とにかく一度区切りがついてから発表させて頂ければと思います。

 

来週からは色々展示会が続きますので展示会、企業レポート等の情報をどんどんお伝えして
いきたいと思います。

ではまた。

 

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~就活室便り~2024#5 尾州マテリアルエキジビション訪問記

~就活室便り~2024、#5 尾州マテリアルエキジビション訪問記

 

こんにちは。就活室のHANAZONOです。

やっと秋風が吹き半袖ともお別れと思ったら次の日は暑かったりまだまだ
秋本番の気候とはいかないようですが、早朝の虫の音は爽やかで空のオリ
オン座がきれいです。いつの間にか季節はきっかり巡っているので少しずつ
でも秋の空気を味わっていきましょう。たとえ日中日差しが強くとも湿度が
低くなり風は爽やかです。新しい季節を楽しんでいきましょう。

そんな2024年の秋冬シーズンが始まりの予感を見せる9月25,26日の両日
WITH HARAJYUKU HALL にて2025年秋冬の尾州マテリアルエキジビ
ションが開催されました。尾州といえば愛知県一宮市を中心とする日本一の
毛織物産地です。

今回はその産地の中から12の企業が参加され、会場の真ん中には3つの企画
コンセプト、カラーに沿った生地が陳列され、その外側を各企業のブースが
囲むように設置されています。各企業ブースでは生地スワッチ依頼、サンプ
ル依頼、等商談が活発に行われています。各企業ブースのスワッチ依頼も
非常に活発でしたが、真ん中の企画コンセプト、トレンド展示だけを目的に
来場する方も多く、商談だけではなく、情報発信の場としての評判が定着
していることがうかがえます。

尾州産地というと定番毛織物を思い浮かべがちですが、今回の素材で
目に付いたもの、お客様のピックアップが多かったもののキーワードを
以下に挙げます。

 

「複合素材」 「表面変化」 「ツイード」 「ファンシー、モール」 
「ラッセル」「「レーシー」 「ダンボールニット」 「キャッチワッシャー」
 「シャギー」 「リバーシブル」 「ストレッチ」 「超細版」

 

いずれもかつての尾州では主力商品になりえなかった素材ですが、
やはり現在はそれほど様変わりをしている、ということだと思います。

現在繊維縫製品は輸入率が98%を超え国内のすべての産地は以前に比べ
縮小を余儀なくされています。それでも日本でしかできない技術は多数
存在し、それにいち早く気づいたのは海外ラグジュアリーブランドで
した。それだけの技術を持つ尾州産地の毛織物はフランス、イタリアの
生地と比べても何ら遜色がないどころか、物性まで含めて考えた場合に
は他に比するものがなく、このようなテキスタイル商品に関わって行く
ことはファッション産業の中心に近づいていくことになります。愛知県
に実家がある方、引っ越してでもものづくりを学ぼう、とご希望する方
は一度テキスタイルメーカーでのお仕事を考えてみてください。また
東京に営業所を構えているメーカーも数社あります。

 

尾州マテリアルエキジビションは毎回業界関係者(商社、アパレル、
コンバーター、諸団体、等)限定で、学生入場不可でしたが、来年4月
のエキジビションより学生でも入場できる時間を設けるそうです。詳細
わかり次第またみなさんにスケジュールをシェアさせて頂きたいと
思っております。みなさんのあまり見たことのないような生地がいっぱい
そろってます。期待しててくださいね。

 

最後に、会場内は撮影禁止ですが、事情を説明させて頂き今回この
ブログのために特別に撮影を許可して下さった尾州ファッションデザ
インセンターの朝比奈様にお礼を申し上げます。

 

ファッション産業は本当に幅が広くみなさんのあまり知らない業界、
会社がとても多いです。その中の少しでもお知らせできたらと思って
います。訪問記だけでなく、就活に関するいろんな情報もUPして
いきたいと思います

 

ではまた。

 

HANAZONO

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10/6に開催予定です。

 

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~就活室便り~2024 #4 ファッションしらいし訪問記

~就活室便り2024~#4 ファッションしらいし訪問記

 

こんにちは。」就活室のHANAZONOです。

 

本日高円寺にある縫製工場「ファッションしらいし」様にお伺いしてきました。
事業内容、売り上げ的には現在オリジナルブランドの売り上げが3割、国内アパレルの
縫製が3割、海外の仕事(パリコレのサンプル、オートクチュール)が3割ということでした。

縫製工場では極めて珍しい、売り上げの3割を占める自社ブランドは、いわゆる「お受験服」
と、呼ばれる服で、母用と娘用とがあります。販売している店舗は新宿伊勢丹と梅田阪急のみですが、
工場内にオーダーサロンがあり、サイズのみならず刺繍の種類、位置まで選べるようで、毎日2組ほどの
予約が入っているとのこと。多い時で何と月200着も売れるとのことです。
ファクトリーツアーではないですが、伊勢丹の売り場より工場のショールームでのほうがお客様も気軽に
よくしゃべってくれるようで細部の仕様も聞きやすく、予定はいつも埋まっているようです。

インスタ、HPとも反響が多いようで、特にインスタを見て来社するお客様が増えたようです。以下URL
貼っておきます。一度ご覧になってください。

https://www.ifashion.co.jp/

https://www.instagram.com/nouv_confini_official/



HP等ご確認いただくと工場内の仕切りが全てガラス張りになっているのがお分かりかと思います。
これはお母さんが試着中に社内探検を始めてしまう(本当にお子様は目を離すとすぐにいなくなり
ますね。)お嬢様を見つけやすく、また作業中に隠れんぼをしていて作業中の社員と衝突してしまう、
という危険を回避する目的があるようです。また工場全体がショールームに見えるような美的効果も
当然あります。フローリングの床と相まっていわゆる縫製工場、という印象はありません。


オリジナルブランド「ヌーヴ・コンフィニ」の特徴は、細く見えて着心地が良いこと、面接時に
座っても綺麗で、立った時にもだぶついて見えない、という事で、それには独自の工程が必要で
その手間が大変ということでした。また自社製品を長く使用して頂くために各種リフォームも積極的に
受け入れており、多少の直しだけでなくデザイン変更(襟の形、等)、サイズが合わなくなればサイズ出し、
袖の交換、クリーニングまで、自社製品を末永く着ていただくために様々な努力をなされています。
繊維を元の材料に戻すよりも長く着ていただくことに重きを置き、いかなる直しにも対応する、というのが、
本来のSDGs、という考えのもと、自社製品であればたとえメルカリで購入した2時流通品であっても
いかなるお直しにも応じているそうです。

海外の仕事はパリコレ中心のショーサンプルで、基本的に日本で仕上げ、細部はショーの前に出張して
仕上げるそうです。特にTHOM BROWNEを長く手掛けていて、高いものは縫製工賃が500万円になる
ものもあるそうです。
社歴に関係なく、技術が認められれば海外出張メンバーに入れるらしく、早い人は入社2年目で海外出張に
出ているそうです。そのまま注文がつけば少ない数量の場合は本番も縫製を引き受けるとのこと。人数にも
限りがあるので500~1000枚といった大量注文は受けていないとのことです。

パリ、ニューヨーク共ショーへの出張には社長は同行せず、現場縫製スタッフだけで参加するので、
採用条件としてチームで海外共同生活が送れる協調性が欠かせない、とおっしゃっていました。ショー直前に
なるとどうしても休日出勤、等が避けられず、その分の代休先取り、等仕事のスケジュールも全て工員さんたちの
自主決定に任せており、社長は一切口出ししていないそうです。

行員の方々は全て新卒採用からで、中途採用は一人もいないとのこと。新卒はまず縫製、ものづくりから始め、
ある程度できるようになったらパタンナー希望の方はパタンナーの道を進まれるそうです。
いずれにしろ技術は入社後教えるので入社条件としては最低限の技術があれば技術面はOK,それよりは協調性、
等を大切にしているとのこと。ちなみに最低限の技術とは、「玉結び」、とおっしゃっていました。入社前に
玉結びができないと将来の技術習熟度に差が出てくるそうです。みなさん、玉結び、できますよね?

 

本社はあっても東京は事務所だけで工場は地方、という事例がかなり多く現在東京で稼働している縫製工場は
本当に少なくなりました。その中で独自の技術、商品、販路を持ち、堅実に経営されているファッションしらいしさん。
ミシンを使った仕事がしたいだけでなく、パタンナー志望の方、将来独立する時のために服作りをしっかりと
学びたい方、海外の仕事がしたい方は一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

今回は東京の縫製工場、ファッションしらいしさんを紹介させて頂きました。今後はテキスタイル産地、

コンバーターを含めいろんな産業を紹介できたらと思っています。第4回就活室便りでした。

ではまた。

 

HANAZONO

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

10/6に開催予定です。

 

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