~就活室便り~#28 Light My Fire | ファッション専門学校の東京服飾専門学校

~就活室便り~#28 Light My Fire

~就活室便り~#28 Light My Fire~Doore108展示会訪問記

 

 

みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。三寒四温、とよく言いますけれど
三寒が雪で四温が5月並み、となるとちょっと体がついていきませんね。着るもので
調節するにしてもちょっと調節の幅が広すぎて無理かな、と思ってしまいますよね。
“今日は暖かい日”、という天気予報も前日が寒かったりするとにわかに信じられず、
厚着のまま出かけて、結局暑くて脱いだジャケットやセーターで両手がいっぱいに
なってしまったりしますよね。

暑くても寒くても半袖Tシャツの外国人観光客を見るたびに自分にも寒さに耐性が
あったらなあ、と思いますけど年を取るたびに寒いのを我慢すること自体が難しく
なってきているのでまあ、半袖Tシャツは当分お預けですね。当面いろんな服を
とっかえひっかえして三寒四温を楽しみたいと思います。でも俳句の世界では三寒四温
って冬の季語だって知ってました?なんとなく季語としては長すぎる気がしますが、
実際の俳句では三寒と四温と分けて使っているようですね。ブログを書いていると
いろいろ勉強になることが多いです。

いつかはクイズ王、うんちく王の道が開けるといいな、と思います。まあ、そんな
可能性はないと思いますが。

 

今回はDoors108という展示会に訪問したレポートをお送りします。初めてお聞きに
なった方もいらっしゃると思いますが、名前の通り今回108回目、18年継続している
ファッション合同展はDoorsだけです。今回は参加11社と規模は小さいですが、その分
濃密な商談ができる展示会になっていました。いずれにしろレディースアパレル、
雑貨だけに絞られているので巨大総合展示会よりは見やすいことは見やすいですし、
話も弾みがちです。今回はいくつかのブースで長話をさせていただきました。展示会
中のお忙しいところ本当にごめんなさい。

 

まず最初にお邪魔したブースは第一ニットマーケティングさん。ここでは何と30ゲージ
というハイゲージのニットを展開していらっしゃいます。

といってもまずゲージって何?っていう話ですよね。ニットのゲージっていうのは1インチ
(2.54センチ)の中の針の本数を表しています。1~7をローゲージ、6.5~10をミドルゲージ、
12以上をハイゲージといいます。要は数字が大きくなるほど糸が細くなるわけで、ローゲージ
のニットはみなさんが普通に思い浮かべる毛糸、というイメージ、そしてこの30ゲージという
ような細い糸はエキストラファインの名で呼ばれ、他のものとは光沢、風合、全て別物です。
その超細番の糸をドイツ・シェラー社製フルファッション編み機で編み上げたのがこちらの
「no+af」というブランドです。このフルファッション編み機は現在では世界に数台しかなく、
日本ではこの第一ニットマーケティングさんにしかありません。横編みに近い編み機で、
張力をかけず水平方向に編む、という特徴から、一般的な編み機よりも丸い編み目を作り出し、
目の詰まった伸縮性に富んだ美しい編地を生み出します。まずは写真をご覧ください。

 

この生地の特徴は編地の美しさだけでなくその伸縮性にあります。普通これだけの伸縮性を
持たせようとするとポリウレタン糸を使わざるを得ないのですが、この製品ではストレッチ糸を
一切使わずストレッチ糸使用時よりも伸縮性をもたせているところが特筆すべき点です。ただの
細版ニットだとただ単に薄いだけで寒かったりしますがこの生地は目の詰まり方が全然違うので
軽くて薄いわりに保温性に優れ、また目が詰まっている分ドレープ性に優れています。

本来はその技術を活かしてOEMによる大量受注、大量生産をしているのですが、この商品だけは
技術のプロモーションも含めて全国のブティックの少量発注にも応じているそうです。なんか最近
もうここにしかない技術、とか織機、編機の話が多いですがそういう技術はいつまでも残していき
たいですね。

 

次にご紹介するのはRAISON COUTUREさん。まずは写真をご覧ください。

いかにもモードっていう感じの服で、なんと子供サイズまである、とお思いでしょうけど実はそれ
は逆で、この会社は元々子供服アパレルで、それに合う大人の服を作るようになったということです。

生地は刺繍、特殊加工、ジャガード、等普通の無地はほとんどないと言って良く、デザインもパッチ
ワーク、切り替えを駆使した凝ったものです。こんな生地が大量に在庫であるわけがなく、素材集め
にはだいぶ苦労されているようで、海外の一点ものに近い生地を集め、それをいかに各デザイン、
年齢に分配していくか、というのが大変なようです。それでもこのような特殊な生地は現在日本国内産
を集めるのはかなり難しく、もしあったとしたらかなりの値段です。デザイナー、パタンナーとして
就職を目指すみなさん、社会人になったら服作りはすべてコストが絡んできますよ。お客様に納得して
いただける上代でおしゃれをしていただく、というのがMD及びデザイナーの鉄則なので将来物づくり
に携わりたい方はいろんなブランドの展示会で商品を見て、話して、いろいろお伺いしてください。
絶対後々のためになります。とにかく興味を持ったもの、わからないことはどんどん聞いてください。

それが若い人の特権ではありますけど、私は今でもなんでもお伺いしています。

お客様の中では祖母、母、子供の3世代で購入される方がかなり多いようで、実は一番乗り気なのは
祖母だそうです。3世代でお揃いって、やっぱり集合写真を撮りたくなりますよね。実際いただいた
カタログはほぼ全ページ集合写真でした。なんか全員おしゃれして一家団欒って、いいですよね。
服でみんな笑顔になれたらこんないいことはありませんよね。

 

次は小森縫製さんです。名前から想像すると縫製工場さんかな、と思われがちですが、現在は工場は
されておらず、代表の小森さんのデザイン、パターンの服を企画販売されていて、全国のブティックや、
ライトアップショッピングクラブや暮らしの手帳のグリーンショップをはじめとする通販雑誌で好評を
得ています。まずは写真からどうぞ。

ご覧のようにナチュラルテイスト、素材もリネンを中心とした天然素材が多いです。小森さんも20代の
頃はコムデギャルソンをはじめとするブランド物を多くお召しだったようですが、40代に入り、体形の
変化とともにおしゃれで体型に合い、気持ちいい素材の服に出会わない、そんな体験を「ファッション迷子」
とおっしゃっていましたが、ご自分のそんな体験から自分で着ておしゃれで、すっきり見えてきつい
ところがない、肌触りの良い素材を使った服を作ろう、ということで企画されたのがこの「日々」という
ブランドです。年齢を重ねるにつれ、筋肉は少しずつ落ちていき脂肪が少しずつ増えていきますが、その
部位は同じではないようです。体型が変わり、サイズアップして服を選ぶと普通の服は全体的に大きくなり
ますので、例えばウエスト、バストはぴったりのサイズを選ぶと背中がだぶついてあまってしまう、そう
すると結局おしゃれじゃなくなってしまう、ということになるようです。ボトムにしても裾上げすると一番
いいラインが途中で切れてしまい中途半端な感じになる、

ということで、本当の大人服を作ろうとすると全く新しいパターンを作成しなければなりません。今までの
サイズとは違う、エイジングサイズをクリアするパターンが完成したことが小森縫製さんを支えています。
そうして「エイジングサイズ」という言葉自体が小森縫製さんの登録商標となっています。そういった
パターンの開発に日夜努力され、会社の経営、営業もご自分でこなし、ましてや主婦として3人のお子さんを
育て上げ、現在でもお孫さんの面倒を見ながら幅広く活動されている小森さんですが、実際にお会いして
お話を聞いていると、なんか苦労のかけらも見えません。本当にただ好きなことを好きにやって来た、
という感じで、これからデザイナー、パタンナーとして就職していくみなさん、創作の道は仕事と割り切って
いてはできないことが多い、ということをわかってください。私も休日でも暇さえあれば市場調査、等は
欠かしませんが、本当に好きなことなら土日祭日も関係ないですし、やればやっただけ結果は必ずついて
来ます。小森さんだけでなく、ファッション業界ってみんなそんな人ばかりですよ。そんな世界に飛び込もう
という人はいつでも歓迎です。では、写真をもう1枚ご覧ください。

素材、色、柄、デザイン、すべてコーディネートしやすい商品が揃っています。ポップアップイベント、
等でのコーディネート講座も好調なようです。お客様のリピート率も非常に高いようで、それがエイジング
サイズ、エイジングパターンの成功を物語っていると思います。デザイナー、パタンナーを目指す方、実際に
服を着る方の嗜好、体型を理解し、なおかつ流行を取り入れた服作り、これを、この考え方を一度学んで
いただければ今後ためにはなっても損をすることは一つもありません。そういうわけで現在小森さんに一度
学校で講演をお願いできれば、と思い現在交渉中です。特に最近の新しいブランドは平面的なデザインが多く、
着心地は全てストレッチ頼みみたいなところもあるので小森さんのお話は参考になるところが多いと思いますよ。
それにしても展示会の最中に長々とお話をさせていただきご迷惑をおかけしたことをこの場でお詫びしておき
ます。それでもやはりこだわりのものづくりをされている方とは話が弾んでしまうんですよね。楽しかったです
けどしっかり反省はしております。

 

最後にご紹介するのはアイズワークスさん。まずは写真をご覧ください。

リラックスできる、肩肘の張らない服中心です。デザインはシンプルながら着やすく、なるべく人体に沿った
ストレスのかからないパターンが採用されています。素材から開発されているものが多く、あくまでも心地よさ
の追及がものづくりのコンセプトとなっています。

シンプルなデザインだけに素材の良さが引き立ちます。特にカットソーは素材の善し悪しがもろに出ますね。
その素材の色、柄まですべてオリジナル、ということでこだわっていらっしゃいます。シンプルなものをおしゃれ
で着やすく、肌触りにもこだわるって、結構難しいですよ。写真のブランド,devanは24’AW にデビューしたばっかり
のブランドです。名前の由来はDevannning(貨物をコンテナから取り出す作業のこと)から来ています。それと
日本語の「出番」の意味も含め、クローゼット腹引き出される出番の多いアイテムになるように、という思いが
込められているそうです。着心地の良い高見えするシンプルなニット、登板回数は増えそうですよね。

 

今回はDoors108,3月合同展示会についてレポートさせていただきました。絞り込んだ参加者によるこじんまりとした
展示会でしたが、思った以上に各ブースで話が弾んでしまい、実際の商談にお邪魔だったのではないかと気にする
ことしきりでしたが、催者あるっくじゃぱんの代表増本さんも笑って見ていてくれたのであんまり気にせず、いずれ
にしろ今回お邪魔できて非常に有意義だったと思っています。いずれにしろ出展者の方々も、私自身もものづくりの
技術、面白さ、こだわり、等々のことを次世代の方々に教えられるのはそんなに長い間ではありません。でもいつでも
誰かが何かを、いつでもいつまでも作って行くことは間違いありません。そんな方々の少しでもお役に立つ情報を
今後も伝え続けて行けたらと思います。展示会というと実際の大切な商談の場なのですがそんなところで売りもせずに
買いもせずに情報ばっかり仕入れて都合のいい約束だけしてくるって、とにかく年を重ねるって、そういうことができ
るようになるってことでもあります。みなさんがなんのためらいもなくそういうことが出来るようになるまで頑張れれ
ばいいな、と思っています。次回はまた違う展示会のレポートをお送りしたいと思います。

 

ではまた。

 

HANAZONO

 

 

 

 

スタイリスト・デザイナー・衣装制作の就職はtfac

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

3/20に開催予定です。

 

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