スポーツウェアのアップサイクルとえんぴつ
みなさんこんにちは。就活室のHANAZONOです。日々の寒暖差は相変わらずですが、
朝晩は長袖、上衣がぴったりの季節になってきましたね。重ね着コーディネートがや
はりファッションの基本になると思うのでこれから防寒具で身を固めてしまう季節ま
でたっぷりコーディネートを楽しみましょう。
今回ご紹介するのは富山スポーツウェアの縫製工場、ミヤモリ様です。ゴールドウィン
グループの一端を担い、ノースフェース、等の縫製、その他スポーツウェアのOEM、
ODM等いろんな商品を展開していらっしゃいます。
基本的に生地はパターンに合わせて裁断、縫製し製品になります。その裁断の際に必ず
裁断残の生地が残ります。これはいくら企画段階で型入れを入念にやっても決してなく
なるものではありません。茄子のへたを取るとか、魚の鱗を取り除くと同じくらい避け
ることができない行為です。
ところがこのミヤモリ様はその裁断片を繊維炭素体に加工、えんぴつの芯にして「服の
鉛筆」と言う商品を作りました。これにより、縫製メーカーながら日本文具大賞2023
のサスティナブル部門で優秀賞を受賞されています。
それ以外にも地元富山が生産量日本一となるハトムギの殻を再利用、ハトムギヌカ油を
抽出し、それを浸透させたルームウエアやスキンケア商品まで開発されています。これら
のアップサイクル商品が今では会社の売り上げの2割を占めるそうです。
今回のファッションワールド東京の富山県ブースに出展していらっしゃいましたのでお
邪魔してきました。ブース展示はそのハトムギ製品中心となっていました。
元々はデザイナー、パタンナー、縫製スタッフの就職についてお話をさせて頂いていた
のですが、縫製工場が鉛筆、スキンケアという全くの異分野にチャレンジされる、とい
うお話をお伺いし、そのバイタリティーには驚かざるを得ません。現在いろんな縫製
工場様が生き残りをかけて異業種に乗り出していますが、それもほとんど自社ブランド、
OEM、ODM、等現在の本業の発展型であり、廃棄物のアップサイクルの方向に進んだ
会社はこのミヤモリ様以外思い当たりません。それがすでに売り上げの2割を占めると
なるとその方向を模索した経営感覚には脱帽せざるを得ません。
今までウール、カシミヤ、綿、合繊を中心としたリサイクル繊維をいろんなところで
目にするようになりました。しかし、静電気、洗濯、品質、染色、強度の点で不安点が
あり、何よりコストが高く、しかも何回もリサイクルでいる訳ではないので廃棄物の
減少には貢献しない可能性もあり、そして再生生地でも絶対裁断くずは出るのです。
現在のリサイクルポリエステルは殆どがペットボトル由来で繊維製品からのリサイクル
はほぼありません。何を主眼として「エコ」、と言うかは分かりませんが再生ポリエス
テルはペットボトルのリサイクルの輪を止めているだけ、という考えもできます。
そして、サスティナブルを謳う製品で何より重要なのはその製品がよくできているこ
とだと思います。なんか、久々に無塗装のえんぴつを持つとなんかいいな、と思います。
これが頂いた服の鉛筆の試供品ですが、結局色々見せたいので持って歩きたいのと
もったいないのとでまだ削っていません。ミヤモリ様には来校して頂いての講義も
お願いしているのでそれらがひと段落して落ち着いたら使おうかな、と思っています
。なんかえんぴつの話題と共に引っ張ってしまいましたが来週は新進ブランドの紹介
も出来たらと思っています。
ではまた。
HANAZONO
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