~就活室便り~2024 #4 ファッションしらいし訪問記 | ファッション専門学校の東京服飾専門学校

~就活室便り~2024 #4 ファッションしらいし訪問記

~就活室便り2024~#4 ファッションしらいし訪問記

 

こんにちは。」就活室のHANAZONOです。

 

本日高円寺にある縫製工場「ファッションしらいし」様にお伺いしてきました。
事業内容、売り上げ的には現在オリジナルブランドの売り上げが3割、国内アパレルの
縫製が3割、海外の仕事(パリコレのサンプル、オートクチュール)が3割ということでした。

縫製工場では極めて珍しい、売り上げの3割を占める自社ブランドは、いわゆる「お受験服」
と、呼ばれる服で、母用と娘用とがあります。販売している店舗は新宿伊勢丹と梅田阪急のみですが、
工場内にオーダーサロンがあり、サイズのみならず刺繍の種類、位置まで選べるようで、毎日2組ほどの
予約が入っているとのこと。多い時で何と月200着も売れるとのことです。
ファクトリーツアーではないですが、伊勢丹の売り場より工場のショールームでのほうがお客様も気軽に
よくしゃべってくれるようで細部の仕様も聞きやすく、予定はいつも埋まっているようです。

インスタ、HPとも反響が多いようで、特にインスタを見て来社するお客様が増えたようです。以下URL
貼っておきます。一度ご覧になってください。

https://www.ifashion.co.jp/

https://www.instagram.com/nouv_confini_official/



HP等ご確認いただくと工場内の仕切りが全てガラス張りになっているのがお分かりかと思います。
これはお母さんが試着中に社内探検を始めてしまう(本当にお子様は目を離すとすぐにいなくなり
ますね。)お嬢様を見つけやすく、また作業中に隠れんぼをしていて作業中の社員と衝突してしまう、
という危険を回避する目的があるようです。また工場全体がショールームに見えるような美的効果も
当然あります。フローリングの床と相まっていわゆる縫製工場、という印象はありません。


オリジナルブランド「ヌーヴ・コンフィニ」の特徴は、細く見えて着心地が良いこと、面接時に
座っても綺麗で、立った時にもだぶついて見えない、という事で、それには独自の工程が必要で
その手間が大変ということでした。また自社製品を長く使用して頂くために各種リフォームも積極的に
受け入れており、多少の直しだけでなくデザイン変更(襟の形、等)、サイズが合わなくなればサイズ出し、
袖の交換、クリーニングまで、自社製品を末永く着ていただくために様々な努力をなされています。
繊維を元の材料に戻すよりも長く着ていただくことに重きを置き、いかなる直しにも対応する、というのが、
本来のSDGs、という考えのもと、自社製品であればたとえメルカリで購入した2時流通品であっても
いかなるお直しにも応じているそうです。

海外の仕事はパリコレ中心のショーサンプルで、基本的に日本で仕上げ、細部はショーの前に出張して
仕上げるそうです。特にTHOM BROWNEを長く手掛けていて、高いものは縫製工賃が500万円になる
ものもあるそうです。
社歴に関係なく、技術が認められれば海外出張メンバーに入れるらしく、早い人は入社2年目で海外出張に
出ているそうです。そのまま注文がつけば少ない数量の場合は本番も縫製を引き受けるとのこと。人数にも
限りがあるので500~1000枚といった大量注文は受けていないとのことです。

パリ、ニューヨーク共ショーへの出張には社長は同行せず、現場縫製スタッフだけで参加するので、
採用条件としてチームで海外共同生活が送れる協調性が欠かせない、とおっしゃっていました。ショー直前に
なるとどうしても休日出勤、等が避けられず、その分の代休先取り、等仕事のスケジュールも全て工員さんたちの
自主決定に任せており、社長は一切口出ししていないそうです。

行員の方々は全て新卒採用からで、中途採用は一人もいないとのこと。新卒はまず縫製、ものづくりから始め、
ある程度できるようになったらパタンナー希望の方はパタンナーの道を進まれるそうです。
いずれにしろ技術は入社後教えるので入社条件としては最低限の技術があれば技術面はOK,それよりは協調性、
等を大切にしているとのこと。ちなみに最低限の技術とは、「玉結び」、とおっしゃっていました。入社前に
玉結びができないと将来の技術習熟度に差が出てくるそうです。みなさん、玉結び、できますよね?

 

本社はあっても東京は事務所だけで工場は地方、という事例がかなり多く現在東京で稼働している縫製工場は
本当に少なくなりました。その中で独自の技術、商品、販路を持ち、堅実に経営されているファッションしらいしさん。
ミシンを使った仕事がしたいだけでなく、パタンナー志望の方、将来独立する時のために服作りをしっかりと
学びたい方、海外の仕事がしたい方は一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

今回は東京の縫製工場、ファッションしらいしさんを紹介させて頂きました。今後はテキスタイル産地、

コンバーターを含めいろんな産業を紹介できたらと思っています。第4回就活室便りでした。

ではまた。

 

HANAZONO

 

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東京服飾専門学校 次回オープンカレッジの日程

10/6に開催予定です。

 

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