こんにちは、管理栄養士のSHIMADAです。
フードサービス業界でのレシピ開発やイベント企画、コラム執筆などを手掛けた後、
現在はクリニックにて年間1000人以上の栄養相談を担当。
本学園モデル科の栄養学講師として勤務しています。
1日に必要なエネルギーや栄養素の量は年齢や性別によって異なりますが、
通常女性よりも男性の方が必要な量は多くなります。
ところが一つだけ女性の方が多く必要だよ!というミネラルがあるのをご存知でしょうか。
‥
‥
答えは「鉄」です。
「鉄」は唯一男性よりも女性の方が1日の推奨量が多いミネラルです。
なぜなら、月経のある女性はその度に血液と共に鉄を失うからです。
月経での損失を加味した上で推奨量が決められているわけですが、
実際はそこまでとれていないのが現状です。
そのため女性は男性よりも鉄欠乏性貧血になりやすい傾向があります。
先日の授業では、1日の鉄の推奨量を満たすべく朝食・昼食・夕食&おやつの献立を
作成してもらいました。
\20代の男性で7.5mg、女性で10.5mgが推奨量です。/
例えば卵1個に含まれる鉄の量はわずか0.9mgですから、推奨量を満たすのはけっこう大変です!
それでも、さまざまな食品を組み合わせ、0.9+0.2+1.1+0.6+‥など
地道にコツコツ積み上げて、みなさんきちんと推奨量をクリアできていました
ただし、ギリギリなんとか!クリアです
つまり、1食でも欠食してしまったり、適当に済ませてしまうと途端に足りなくなるということ‥。
鉄欠乏性貧血の割合について、ある調査によるとアメリカやイギリスの女性では
調査対象の5%程度でしたが、日本人女性は20%を超える結果となりました。
日本人女性は海外の女性と比べて4倍も鉄欠乏性貧血の割合が多いのです。
何故こんなにも違うのでしょうか?
日本の若い女性の痩せ願望や就業状況による栄養不足もありますが、もう一つ大きな理由が‥
実は諸外国では、国策として小麦粉やとうもろこし、塩、醤油などに鉄の添加が
義務付けられているのです!(約53カ国)
主食となる穀物や日頃からよく使う調味料から自然と鉄補給できる素晴らしい仕組みですよね。
個人の健康リテラシーに関わらず、国が鉄不足にならないように守ってくれているというわけです。
一方、日本ではこのような対策は全くされていません。自分で自分の必要量を知り、
日々考えてとっていく必要があるのです。
3食の食事&おやつでコツコツ積み上げつつ、時には栄養補助食品も活用しながら上手に
満たしていってくださいね
SHIMADA
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