2001年にtfacのスタイリスト科を卒業して
衣装デザイナー兼スタイリストとして活躍中の米山裕也さん。
そんな大先輩とtfac生による座談会のレポートもいよいよ最終回!
--エンタメの最前線に関わる立場として、
仕事をする上で意識していること、大切にしていることは何ですか。
また、衣装デザインのお仕事はどんな力が必要とされていると思いますか。
(1年基礎科 Yamamotoさん)
米山さん「意識していることは、“物事が円滑に進むように行動する”
ということですね。
自分ひとりですべて完結する仕事なら簡単なんですけど、
ひとりでできない仕事は、他の人にやってもらわないといけない。
そのためには、自分のことより他人にやってもらうことを
先に考えて動かないといけないんです。
必要な力というのも同じようなことになるんですけど、
無駄がないように頭の良い行動ができればいいのかな、と思います。
アシスタントのときによくやってしまうことですが、
言われたことをただ言われた通りにやっているだけに
なってしまいがちなんですね。
“言われた通りやっていたら終わりませんでした”とならないよう、
“これをやるならこうした方がもっと早くできるな”とか
“このペースだと1日でこれしか進まないから相談しよう”とか
思考を停止しないで考えながら物事に取り組む姿勢は必要だと思います」
--学生のうちにやっておくべきことは何ですか。
米山さん自身が「やっててよかった」と思ったことは何ですか。
(1年基礎科 Yamamotoさん)
米山さん「tfacの授業で言うと、デザイン画です。
僕自身、デザイン画はもうちょっと早く描けたら良いのになって、
今でも思っています(笑)。
たとえば1枚のデザイン画に1時間かかるとしたら、
5人組のアーティストなら合計で5時間もかかってしまう。
これが1枚30分で描ければ2時間半で描けることになって、
残りの時間で他の仕事を進めたり、仮眠を取ったりできますよね(笑)。
もちろん、早く描けてもクオリティが下がってしまったら意味がないので、
ただ早く描ければいいというわけではないのですが。
あとは、やっぱりtfacでも力を入れている研修ですね。
結局、現場に出る仕事が多いので、なにか経験するなら早い方がいいです。
こういうことが必要なんだっていうことにも早く気付けると思いますし、
アシスタントに求められるスキルも身に付けられると思います。
tfac生たちにとって、まさに雲の上の存在である米山さんから
直接お話をうかがえる貴重な機会とあって、
みんなひと言も聞き逃さないよう真剣に聞き入っていました。
米山先輩、ありがとうございました!!
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