本学園スタイリスト科を卒業後、株式会社クリエイティブ・ギルドに入社。
2012年に独立し、現在は数多くのアイドルグループや
アーティストさんのコンサート衣装デザイン、スタイリングを手掛けています。
−米山さんはスタイリスト科を卒業されていますが、
なぜ衣装デザイナーをやることになったのですか?
tfacに入学して数か月後に、スタイリスト事務所での研修に定期的に参加していたのですが、
2年生になってから「卒業後はうちで、スタイリストアシスタントとして働きませんか?」
とお話をいただいたんです。でも、スタイリストの仕事を毎日続けていくのは自分には合わないと思い、
お断りのお返事をしたところ、「では、衣装製作の仕事はどう?」とお誘いいただいたんです。
毎日の業務がスピードの早いスタイリストと異なり、衣装デザインの仕事なら、
製作についての期間も長いようなので、挑戦してみることにしました。
−衣装製作の魅力は、どんなことですか?
僕が担当しているのは、コンサートや舞台の衣装が多いので
「お客さんが観て楽しむエンターテイメントのひとつを担っている」
という気持ちの部分が大きいですね。
−衣装デザイナーの大変なところは?
自分だけでデザインを決めて製作できる仕事ではないので、相手がどう思っているのかを常に考え、
リクエストに応えながら、決められた期間内にどう製作するのかを考えるのが大変です。
−製作期間はどのくらいですか?
本番1ヶ月前くらいに依頼がきて、そこからデザインを描いて決めていきますので、
かなりタイトです。本当は、2ヶ月前くらいの余裕を持った期間があるとありがたいんですが…
なかなか難しいですね。公演の曲や演出が決まってから衣装打ち合わせが始まるので、
本番ギリギリに製作が始まることが多いです(笑)。
−アーティストさんによって製作のプロセスに違いはありますか?
衣装製作のやり方、進め方はグループによって違いますね。
グループのメンバーから「こんな感じのデザインが良い!」
とリクエストされることもあれば、「お任せします」と言われる場合もあるので、
担当しているグループの方々によって、動き方は変わってきますね。
−公演が始まってからは、どんなことをされているんですか?
コンサートのツアー中は、衣装専門のフィッターさんがいるので、
メンテナンスなどはやってくれますね。
僕たちデザイナーは初日の公演で確認して、問題がなければ終了になります。
−どんな問題ですか?
リハーサルの時点で問題がなかったとしても、本番でテンションが上がってきて、
動きが大きくなった際に生地が破れてしまうことや、
コンディションによっては靴が合わなくなってしまうこともあります。
そのあたりのことを慎重に確認していきますね。
−最後に、ファッション業界を目指す皆さんに一言お願いします。
僕は最初、スタイリストになりたいと思っていたけど、今は衣装デザインとスタイリスト、
どちらも担当するようになりました。
やってみて「なんか違うな」と思うこともあるかもしれませんが、ファッション業界は幅が広いです。
脱線することもあると思いますが、興味のあることに挑戦することは本当に大事だと思います!
頑張ってください!
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