『お直しコンシェルジュ』として日本全国に70店舗を構え、近年では海外にも出店を行っている株式会社ビック・ママの守井嘉朗社長にご来校いただき、お話をしていただきました。
■実際のお仕事の内容について教えていただけますか?
お直しの仕事というのは、洋裁という物作りの仕事なので、「手に職をつける」仕事なんですね。ただ接客の要素もあるのですが、あくまでお客様の困っていることに対して「こうしてはいかがですか?」と相談に乗る、カウンセリングのような仕事になります。物作りと接客業の両方の良さをあわせ持った仕事だと思っています。
■お直し業界について教えてください
お直し屋さんというのは全国いたるところにあって、どこででもお仕事をすることができます。やろうと思えば自宅でもできる仕事ですから、地元の百貨店やブティックなどから裾上げなどの仕事を受けて、独立することも難しくありません。ものすごく儲かるとは言えないかもしれませんが、結婚や出産、育児をしながらでも安定して続けることができる仕事です。
■ビック・ママさんの特徴はどんなところですか?
ウチのお店さえ出ていれば、基本的に勤務地は選ぶことができますし、他府県への転勤などはありません。また、女性に優しい職場づくりの一環として、育児をしながら仕事ができる環境を作るために、本社のある仙台と東京の立川に保育所を設立しています。
また、技術が上がったり仕事が上手くできても、褒められたり評価されないと「仕事がつまらない」と感じてしまいます。お客様から感謝されたり、上司から褒められたりして、自分が喜んだことが「キャリア」になり、それを積み重ねられる環境を作るように心がけています。
■ファッション業界を目指す学生にアドバイスをお願いします
学生のうちは“働く”ということをイメージできないかもしれませんが、「ご縁のあった企業で、求められた仕事をする」というのもひとつの生き方だと思います。自分が求められる場所で技術を磨いて、周囲に認められるという「やりがいの見つけ方」もありなのではないでしょうか。