有限会社ichi 宮之原也寸寛さん | ファッション専門学校の東京服飾専門学校

有限会社ichi 宮之原也寸寛さん

7月8日、有限会社ichi銀座店にお勤めの宮之原也寸寛さまがご来校されました。元薩摩切子の職人でもあり、当校の卒業生でもある先輩の興味深いお話に、学生はみな興味津々で聞き入っていました!

 

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現在のお仕事内容を詳しく教えて下さい!

「主にレザー製品ですが、他にもリング等のシルバー製品の注文〜納品までを担当しています。ichiは大半がオーダー制。まずお客様の要望をお聞きして、イラストを描いて作っていきます。特に結婚指輪は、お客様にとって一生に一度の大切なものなので、2〜3時間話し合うこともありますね。これまでに一度だけ、『想像していたのと違った』って言われてしまったことがありました。僕もショックだったけど、完成を心待ちにして下さっていたお客様の期待に応えられなかったのは悔しかったですね……オーダー通りのものを作るのはとても難しいことですが、同じ位面白さも感じています」

 

宮之原さんが服飾業界に就職したいと思ったのはいつ頃ですか? そのきっかけはなんですか?

「僕はこの学校に入るまで、鹿児島県にある薩摩切子の工房で働いていたんです。そこで、制服を作ることになって……制服といってもTシャツ1枚だったのですが、そこで服を作る楽しさに目覚めたんです。僕が本当にやりたいのは服を作ることなんだなって気づきました」

 

学生の頃にやっておいた方がいいことはなんですか?

「CADですね。実は今、横浜店の制服を製作しているんです。僕が服飾の学校のパタンナー科を出ているっていうことで、社長が任せて下さったんです。でも、Tシャツを1枚渡されて「この裾をこれくらい長くして、ここはもう少しゆとりをもたせて……」って言われたんですけど、どうやったらいいのか分からなくて……僕はCADや、パソコンを使うのがあまり得意では無かったんですが、学生時代には、苦手なことこそしっかりやっておくべきだなと感じましたね」

 

学生時代の思い出はなんですか?

「リーダーをやったということもあり、卒業制作ファッションショーが一番思い出に残っています。すごく忙しくて大変だったけど、全部自分たちで作るっていう喜びは大きかったですね。今でも全部鮮明に思い出せるんです。実は昨年もショーを観に行ったんです。卒業しても、気になってしまうんですよね(笑)」

 

宮之原さんは学生時代”おしゃれ学生”に選ばれていますよね! 普段のファッションのこだわりポイントはなんですか?

「仕事では、作業をするので服が結構汚れてしまうんですけど、“汚れても良い服”っていうのは僕の中では存在しないので、汚れるって分かっていても、いい服を着て仕事しています。お客さんの前に出る仕事で、どうでもいい服って着られないですよね。そこだけはこだわっています」

 

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tfacのいいところはどんなところだと思いますか?

「仲が良く、一体感があるところだと思います。そんな学校で生活したからこそ、コミュニケーション能力が身についたんだと思いますね」

 

休日の過ごし方を教えて下さい!

「休みの日も、どこか外に出るようにしています。店のディスプレイを担当しているので、他のお店を見て勉強しています。季節が違うと内装ががらっと変わったりするので、こまめにチェックしていますね」

 

趣味はどんなことですか?

「僕は仕事が趣味なんです! 仕事をして、息抜きに趣味を楽しむって人も多いと思いますけど、僕は好きなことを仕事にしたかったんです。友達には、好きなことを仕事にできていいなってよく言われます」

 

講演会終了後に、本日の感想をお伺いしました。

「ここに来るまでは、少し不安だったんですけど、皆結構真剣に聞いてくれていましたね。僕の話が、少しでも皆のためになってくれたら嬉しいです」

 

服飾業界への就職を目指す学生へメッセージをお願いします。

「好きなことはとことん追求する! そして、とにかく断らない! 出来るか出来ないかはさておき、なんでもやってみることが大事だと思います。もし、出来なかったら誰かに助けを求めたっていいんです。簡単に無理って言わないようにして下さい。色んなことをやっていれば、チャンスが巡ってくることもありますからね!」